ブログ「次世代トッププレゼン」
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「早口で甲高い声の人は、信用されない」
人前に出ると早口になる方、意外と多いですね。
これは、伝える内容に自信がないと思われてしまうので損をします。自信がないのを補おうするあまりあせって話しているような印象を与えるからです。
早口は舌の動きが話すスピードについていかず滑舌が悪く聞こえます。このため内容が聞き取れず、大事なことが伝わらなかったり、何度も聞き返す必要があり、聞き手に迷惑をかけます。
私の体験ですが、銀座の伝統あるお店で買い物をしたとき、対応してくださった店員さんがあまりに小さい声で早口だったので、聞き取りにくくストレスがたまってしまったことがありました。何を聞いても「聞いて参ります。少々お待ちください」と他のスタッフに確認していましたので、自信がなかったのでしょう。
プレジデントオンライン記事「有能な秘書が見抜く『信用してはいけない人』の特徴」に、早口の人は信用できないという内容がありました。
・・・・(以下引用)・・・・
不自然に早口な人は、伝える内容に自信がないといえる。アメリカの心理学者ポール・エクマンによると、人間は恐れると早口になるとされている。それに加え、あわてると声が高くなる。自分の魂胆を隠して、企業トップや政治家を利用しようと思っている人は、嘘がばれることをひそかに恐れているため、無意識に早口になるのだ。
・・・・(以上引用)・・・・
実際には、人間は自信があっても人前に出るとテンションが上がり、いつもより声が甲高くなり、早口になるという傾向もあります。
早口だからと言って、その人が「信用できない」「自信がない」とひとくくりに決めつけるのは、ちょっと難しいかもしれません。
しかしこの記事の通り、甲高い声で早口は、一般的には信用できないと受け取られてしまいがちです。
ゆっくりと良く響く低い声で話した方が、確実に、安心感があり信頼されやすくなります。
人前で話すときは、できるだけゆっくり堂々と話すように心がけたいものです。
何度言っても意外と伝わらない。だから繰り返す
「『これは大事だ』と思っていることを、ミーティングでメンバーにいつも同じことばかり話している。でも退屈されてないだろうか。ちゃんと聞いてくれているだろうか。何か良い方法があれば教えてほしい」
こう心配するリーダーからの質問をいただくことがよくあります。
答えは「同じメッセージを繰り返して大丈夫です」。
特にリーダーが強い意志を持って組織を良い方向に変革しようとするならば、同じ内容を繰り返すことが必須です。
メッセージの内容を変えれば組織は混乱し、進むべき方向を見失ってしまいます。
そもそも人は、一回言っただけで内容を理解して行動に移すことはありません。
新しいことを始めようとする場合はなおさらです。古い習慣が身についてしまった組織の人たちは、リーダーの言う変革で目指す姿をなかなか頭でイメージできません。だから何度でも、しつこく繰り返すこと。そして、毎回心をこめて話すことです。
最近、「米海軍で屈指の潜水艦艦長による『最強組織』の作り方」(L・デビッド・マルケ
著)を読みました。
これは、アメリカ海軍でダメな艦として有名だった潜水艦「サンタフェ」の乗組員を、わずか1年で海軍トップのチームに生まれ変わらせたリーダーシップの話しです。
中でも、組織開発を行うために、艦長が同じメッセージを繰り返す場面が印象に残りました。
・・・・(以下、引用)・・・・
それからは、くる日もくる日も、ミーティングを開くたびに、何かを行うたびに、同じメッセージを繰り返した。
(中略)
艦での働き方をどう変えるかの説明を私がしているとき、乗員は耳で聞きながら心ではこう考えている。「はいはい。わかってますよ。前の艦のときと同じだろ」
聞きながら何の話しかわかっている気になっているが、じつは分かっていない。聞いた内容を自分の頭に思い描こうとはしない。わかったふりをして私を騙そうというわけではなく、私が思い描いていることを、自分で思い描こうとしないのだ。
(中略)
彼らが思い描いたリーダーシップや働き方は、「かつて乗っていた艦」で目にしたものだった。過去に見たものを思い描いただけだったから、この艦でわれわれが成し遂げようとしていることをうまくイメージできなかったのだ。
・・・・(以上、引用)・・・・
古い習慣をなくし、組織開発を行うことの難しさが理解できる名著だと思います。
ただ皆さんが、もし飽きずに話しを聞いてもらい、説得力を高めたければ、内容は変えずに、観点を変えて話すことが有効です。
例えば、「従業員から見た観点」「顧客から見た観点」「サプライヤーから見た観点」など、観点を変えながら話すことで、より共感してもらえるようになります。
朝礼やミーティングでメンバーに話す機会のある方、話しが繰り返しになって悩んでいる方は、ぜひお試しください。
口角が下がると、業績も下がる。だから口角アップの方法
プレゼンで、怒ったり悲しんだりしていないのに、常に口角が下がっている人をよく見かけます。
口角が下がっている人の表情は、寂しそうで暗いイメージを与えます。怒っているようにも見えます。
実年齢より老けて見えてしまうことも多いのです。
小学生でさえ、いつも口角が下がっている顔つきをしている子は、実際より上の学年に見えていました。
また、口角が下がると、声も暗くなります。口角が下がっている上に暗い声で話されると、たとえ良い話でも良い話しを聞いた感じがしなくなり損をしてしまいます。
加えて口角は、意識していないとあっという間に下がってきて、気が付いたときは取り戻しが効かなくなります。
とくに、一日机に向かって仕事をしている人は、表情もとぼしくなりますので、さらに口角が下がってしまいます。
そこで今日は、ボイストレーニングでも行っている「簡単に口角を上げる方法」をお伝えしましょう。
ランチの後にでもお試しください。
【口角アップ・スペシャル】
(1)唇をぴったりと閉じ、口角をあげるように笑う。(見た目はそんなに上がらない)
(2)左右の人差し指を立てて、口角をトントンと軽くたたく(筋肉を刺激することが必要)
(3)唇の両端に1本ずつストローをくわえ、出来たてのフラペチーノを圧をかけて吸い込むようなつもりで、口角が少し痛くなるくらいに緊張感を持たせる
(ストローとフラペチーノはイメージするだけ。実際に用意する必要はない)
(4)唇の両端に1センチくらい離して左右の人差し指を立て、口角を持ち上げるイメージで指をゆっくりとあげる。ゆっくり20数える。(何回か行うと良い)
これを行うと、口角が上がり笑顔が出やすくなりますし、声も響くようになります。
取材でたくさんのトップを見てきました。会社が上手くいっているトップの口角を見ると、たいていの方は下がっていないことに気が付きます。
ちょっとくらい苦しくても、口角を上げるようにしてみると、気のせいか仕事も人生も開けてくるような気がします。
会見では、タレントに使われるな。タレントを使え
「会見で芸能人を呼ぶと、芸能人ばかりがメディアで話題になって、商品が全く注目されないので困ってます」
このようなお悩みを持つ広報さんが多くいらっしゃいます。
確かに有名タレントを会見に呼べば注目度が上がり、メディアも多く集まります。特に話題になっているタレントが出演する会見は、テレビ関係者も多く集まり、会見は賑わいます。
ただ、企業が会見を行う本来の目的は商品を訴求することです。問題はタレント情報中心に訴求されてしまうことなのです。
タレントを使いながら商品・サービスの訴求力を上げるための方法があります。それは、タレントのコンテンツを商品と融合させて、タレントの言葉でストーリーを語らせること。
具体的には、タレントが商品に対する愛着があること、または愛着を持ってもらうことが有効です。
2019年9月5日に行われた、三陽商会『GINZA TIMELESS 8』オープン記念セレモニー&メディア向け内覧会では、タレントでモデルのパンツェッタ・ジローラモ氏が出演していました。
この日、会見の目玉である三陽商会のオーダースーツ「STORY&THE STUDY」をあらかじめジローラモ氏に着用してもらい、着心地や質の良さを語ってもらっていました。ファッション誌のモデルを長く務めてきたことでギネスにも載っているジローラモ氏が語るファッションのストーリーは説得力が極めて高く、会見後一般メディアだけでなく芸能ニュースでも、ジローラモ氏の言葉でSTORY&THE STUDYを取り上げられていました。
一方ある企業では、会見当日、タレントに商品をプレゼントするという演出を行っていました。このような演出だと、タレントはサプライズで喜んでくれるのですが、商品を使ったことがないので使い心地もよく分からず、タレントの語る言葉に説得力が出てきません。従って、訴求力も弱くなってしまうのです。結果的にタレント情報ばかりがメディアに露出し、商品はほとんど無視されてしまっていました。
高額なコストをかけてタレントを使っても、これではもったいないですね。
会見でタレントを使いながら商品を訴求するには、タレントとコンテンツと融合させ、タレントの言葉でストーリーを語らせることなのです。
詳しくは、広報会議12月号に記事が掲載されています。
パネルディスカッションのコツは座り方にある
「パネルディスカッションでどう振る舞っていいのか分からない」
という質問を受けることが多くあります。
パネルディスカッションは、一見仲良く話しているようでいて、静かな闘いの場であるということを覚えておいてください。
人間は上下関係を意識せざるを得ない生き物であり、それが行動に影響を与えます。
パネルディスカッションは、聴き手から見ても話し手が横に並ぶため比較しやすい場です。そのためパネルディスカッションの「闘い」を一度でも経験し、感じた方であれば「入念な準備が必要である一人の講演より話しにくい」という方も多いほどです。
先週、第21回日経フォーラム世界経営者会議に二日間参加してきました。そこで印象に残ったのが、パネルディスカッションでの外国人と日本人登壇者による振る舞いの差です。
日本人は良い意味で控えめ。ただ、舞台の上で海外のリーダーと比較すると、消極的でリーダーシップの弱さが感じられてしまった点が印象に残りました。
そこで、今日はパネルディスカッションにおけるちょっとした振る舞いについてお伝えいたします。
基本的に「なわばり争い」と思ってください。
なわばりとは、自分の周辺スペースのことです。
とくに椅子に座るときが重要です。できるだけ自分の周辺スペースを広くとりましょう。
足を組んで大丈夫です。肘掛けにはゆったりと両腕を置いて下さい。
外国のリーダーは、足を組みながら長い足を存分に前に出し、「なわばり」を大きくとっていました。これだけで余裕が生まれステイタスが高まります。
また、カウンターチェアが用意される場合もあるかと思います。
その場合は、片足は椅子の足かけにかけて、もう片方の足は前方向に伸ばしてください。伸ばすことでスペースが大きくとれます。
足かけに両足をかけて広げる姿をよく見かけますが、客席から見て美しくありませんのでNGです。
パネルディスカッションの座り方一つで、ステイタスが高まり、説得力が向上します。
お試し下さい。