ブログ「次世代トッププレゼン」

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プレゼンの「ダメ声」、かすれ声を克服する方法

 

 

先日、ある企業のトッププレゼンを見てきたときのことです。最初は元気よく話していたのですが、開始後たった10分で声がかれていました。

声がかれてしまうと、本人もしゃべりにくいですし、声が通らなくなって内容が聞き取りにくくなってしまいます。

プレゼンで内容が聞きにくいのは困りものです。この問題は多くの方々に共通していて、「プレゼンで声がかすれないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか?」という質問もよくうけます。

声がかすれる原因の一つに、緊張や空気の乾燥などでのどが渇いているということがあげられます。

このようなときは、応急処置として水を飲むと良いでしょう。プレゼンのときは、忘れずに水を用意しておきます。ただ、これはあくまで応急処置であって、水を飲んだとしても声の出し方が良くないと、またすぐに声はかれてしまいます。

声がかすれる主な原因は、声帯に無理なストレスがかかりすぎてしまった場合です。

「頑張って声を出すのだから、のどを使うのは当たり前」と思いがちなのですが、じつはのどに頼りすぎているせいで、声帯疲労を起こしてしまい、声がかれてしまいます。これは、一概に「大きな声を出しているから」ということではありません。声は、出し方を間違えると、ボリュームに関係なく小さな声でも声がかれてしまいます。

とくに、「今日は声が出ている」と手ごたえを感じるときこそ、注意が必要です。そういうとき、聴こえているのは自分だけで、あまり響いていません。つまり「近くはうるさく、遠くは聞こえにくい」という状態になっています。

のどにストレスをかけずに声を響かせることが大事なのです

そのためには、二つの方法があります。

一つ目は、響きを作ることです

「響きを作る」というと難しそうに聞こえますが、じつは皆さんが普段何気なくやっていることで響きは作られています。それは「ハミング」です。機嫌のよいときに「フ~ン♪フ~ン♪」と自然に出てしまうハミングは、響きを作る上で最も簡単な方法です。ハミングをした後、大抵の人は声に透明感が出て響きやすくなっています。ハミングしたときの「ライト感覚」で話すことがコツです。

二つ目は、横隔膜でささえることです

横隔膜でしっかりささえれば、自然に息が流れて声が響きやすくなります。横隔膜を使うには、まず息をしっかり吸うこと。そして、おへその下9㎝の場所にある丹田を張ることです。こうすることで、のどに力みがいかなくなり、ストレスなく声を響かせられるようになります。

 

 

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話しが上手いのに説得力がイマイチ、というトップを簡単に変える方法

 

「うちの社長、話は上手いんですけど、なぜか、説得力がないんですよね」

今までたくさんのプレゼンを見てきましたが、長い間記憶に残っているプレゼンと、すぐに忘れてしまうプレゼンには、一つの違いがあります。それは、説得力があるかどうか。つまり堂々として、聴衆とコミュニケーションできているかどうかの違いです。

どんな人でも、簡単に「堂々として見えて説得力の上がる方法」があります。

最近のトッププレゼンで強く印象に残ったのは、先週もご紹介した日本交通会長、Japan Taxi社長の川鍋一朗さんです。

川鍋さんは大きな手を、めいいっぱい広げながらプレゼンしていました。それは、まるでピアニストがダイナミックに鍵盤をつかむような手ぶりなのです。特にセンセーショナルな内容を話しているわけではありませんが、記憶に残り、堂々として見え、説得力がありました。そして、ただでさえ大きな手を広げて話すので、舞台上で華やかさも感じられました。

「たかが手振り」と思いがちですが、どんな人でも話しの内容に合わせた手振りを使うことで、堂々として見え、説得力が格段に上がります
特に、手を広げる動きはオープンな印象を与え、聴衆と深くコミュニケーションすることができます。

ただ、「内容に合わせて手振りをつけましょう」と言っても、話すことに精一杯で、実際は手振りの出来ない方が多いのです。
そこで、慣れない方が手振りをつけるためのコツをお伝えしましょう。

手をカチッと両脇に固めてしまうと、いざ動かそうと思っても動かすタイミングを逸してしまいます。手は最初から空中に上げ、出来るだけベルト位置より上に置いて、常に動かせる体勢にすることです。これで自由に手を動かせるようになります。

また動かし方にバリエーションをつけます。

川鍋さんは、手を「ぐわっ」とどんぶりをつかむような形にして、まるでピアノを弾くように動かしていました。こうすると、説得力が上がります。

また、両手をひろげて、ろくろを回すように前後に動かすと、パッションが感じられます。

インパクトが強いのはグーです。グーを出すと、力強いメッセージが伝わりますが、グーを頭より高い位置に掲げると、さらに強烈なイメージになります。ガッツポーズのように両手をあげれば最強です。

手振りをつけるともう一つ良い点があります。自分が話しやすくなるのです。カラオケで、手をリズムに合わせて動かしたり、身体をゆすったりすると、ノってきますよね。それと同じです。

最初は手振りをつけるのが恥ずかしいかもしれません。しかし、手振りをつけることで、だんだんと話しやすくなっていき、聴衆とのコミュニケーションもとれて話しに集中して聞いてもらえるようになります。

 

 

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言葉に魂を宿らせる方法

「ウチの社長、特訓の成果で、プレゼンではスラスラと上手に話せるようになりました。
でもなぜか、『心がこもって聞こえない』と言われるんですよね」

こんなご相談をいただくことがあります。

そもそもプレゼン最大の目的は、「プレゼンを聞いた人の心が動き、良き方向に行動を変えること」。
人は感情で動きます。いくら上手に話せるようになっても、不思議なもので、言葉に魂が宿っていないと、人の心は決して動きません。

皆様もご経験はないでしょうか?
「この人、いかにも話し慣れた感じなんだけど、どこか心がこもっていないなぁ」

トップが話す場合は、必ず動かしたい相手がいます。
言葉に魂を宿らせるためには、どうすればよいのでしょうか。

2017年5月11日、日本交通会長の川鍋一朗さんが「陣痛タクシープロジェクト・マタニティギフト発表会」でプレゼンを行ったときのことです。私はここまで心こめて話す経営者は、今まで見たことがありませんでした。

川鍋さんは、「実はやりたいことがある」と言い、宙を睨み、長い間沈黙したあと、覚悟したように正面を向いて話し始めました。

「陣痛タクシーを…無料化したい」
「内閣府に相談している…しかし、形にならない。…地団駄踏んでいます」
「国策として…全、妊婦さんに、広めたい。…各タクシー会社の強力が…必要です」

と、頻繁に大きな間合いを取りながら話します。ただ間合いを取るだけでは「間抜け」になってしまいますが、川鍋さんの場合は、心の中で思いがこみ上げて、形になるのを辛抱強く待ってから言葉に発していました。この間合いにより、言葉に重み生まれ、言葉に魂が宿って伝わってくるのです。

世の中の多くのトッププレゼンでは、このプロセスが省かれているのです。
一生懸命に覚えた内容を話したり、台本を読み上げるので、心が伝わってこないのです。
また、間合いによる静寂に耐えきれず、安易に言葉を発してしまったり、「あー」「えー」などの言葉を入れてしまい、せっかくの間合いを台無しにしてしまっています。

川鍋さんのような間合いは、耳には聞こえてきませんが、言葉を超えた無言の思いが強く伝わってきます。

間合いは、例えて言うならば相撲の立ち会いのようなもの。相撲の立ち会いは、黙っていても力士同士の気合いの高まりが感じられます。そして、力士はお互いの気合いが高まらなければ立つことはできません。だから、行司は気合いの高まりを見守るだけで「よーいドン!」などと言わなくても一番良いところで立てるのです。

これはプレゼンも同じです。

言葉に魂を宿らせる方法はたった一つ。言葉に魂が宿るまで言葉を発しないことです。
このような間合いは、話しのプロであるアナウンサーが取るリズミカルでスマートな間合いとは、全く違います。

トッププレゼンで必要な間合いは、経営者の魂を込めるためのものなのです。

 

詳しくは、月刊『広報会議8月号』に執筆記事が掲載されています。もしよろしければご覧ください。

 

 

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滑舌が悪い人でも「きゃりーぱみゅぱみゅ」と言える方法

「ほんじつぁごへえ…ごへえとう…ん?…ごせいとう…あ?」

プレゼン最後の締めくくりに「本日はご清聴ありがとうございました」が言えなくて、何度も言い直してしまったトップ。挨拶もそこそこに足早に帰って行かれて気の毒になってしまいました。

こういうとき大抵の人は、「今日はなんだか滑舌の調子が悪いなぁ」と思ってしまいがちですが、違います。

これは滑舌の調子の良い・悪いとは関係はありません。原因はたった一つ。早口になっているだけです。

人前で緊張するのは当たり前のことです。興奮すれば、心臓がドキドキするのと同じで、気がつかないうちにいつもより呼吸も浅くなり、早口になっているものです。

ためしに本番で、「今日はできるかぎりゆっくり話そう」と心がけた上で、プレゼンを録画してみるとわかります。自分としてはゆっくり話していても、後で動画再生して見ると、「え?こんなに早口になるの?」と驚かれるはずです。これは本番特有の現象で、事前のリハーサルではこういうことはあまり起こりません。はやり本番は緊張して、誰でも無意識に早くなるものなのです。

だから本番では、普段はスラスラ言えているようなことさえ言えなくなってしまうのです。

では、どうするか?

「あり得ないくらい」ゆっくり話せば滑舌の問題はほとんど解決します。

さて今日は、滑舌のためにもう一つ大事なコツをお伝えいたしましょう。

 言葉を区切る

どんなに難しい言葉でも、区切って言うと確実に言えるようになります。「この言葉ちょっと危険だなあ」と思ったら、区切った間合いの後、分からない程度に小さくアクセントをつけると更に確実です。

例えば冒頭の文章だと、息をしっかり吸い、ゆっくりと話し、

「本日は(間)、ご(微妙な間)清聴(間)、ありがとう(間)、ございました」

のように、言葉を少し区切って、間合いの後の「ご」、「せ」、「あ」、「ご」に、小さくアクセントをつけると絶対に失敗しません。少しずつ間合いを短くして、間合いに気がつかれないようにしていければ完璧です。

この方法であれば「きゃりーぱみゅぱみゅ」も怖くありません。

「きゃりーぱ(間)、みゅぱ(間)、みゅ」

このように発音すれば、どんなに滑舌が悪い人でも、「きゃりーぱみゅぱみゅ」と言えるようになります。

試しにこのメールを見ながら発音してみて、できれば録画もして確認してみてくださいね。

 

 

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2017/06/28 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : nagaichika

プレゼンでPDCAを簡単に回し、満足度を格段に上げる方法

「いつも通り上手く話せたはずなのに、アンケート結果でお客様満足度が低いんですよ。寝ている人もいました」

コンサルティングにいらしていたあるトップから、こんなご相談がありました。プレゼンは、いつも話している内容なので、もし満足度が低いとすれば何か別の理由があるはずです。動画を見てみると、意外なことが分かりました。

そこで、そのトップに簡単なコツをお伝えしたところ、1週間後の講演会では、お客様満足度は最高の評価になったのです。

さて、どんなことをしたのでしょうか?

講演の録画を見ると、まるで「お風呂場」で話しているような状態でした。声が響きすぎて何を話しているのか聞き取りにくいのです。

調べてみると、会場は多目的な音楽ホールでした。音楽ホールは、演奏が上手に聞こえるよう、残響を長めに設計しています。また音楽ホールに限らず、教会のような天井が高い会場も残響が長めです。

響きが長いホールでプレゼンをすることになった場合のコツは二つあります。

一つ目は、リハーサルをすること

早めに到着して実際に話してみることです。そして、できれば担当者の方に客席に座ってもらい、聞こえ方をチェックしてもらいましょう。自分で録画して確認する方法もありますが、客席に座って聞いてもらうのが確実です。

二つ目は、とにかくゆっくり話すこと

いつも通り話していると残響が声にかぶってしまい聞こえにくくなります。長めに間合いをとり、「これでもか」というくらいゆっくり話してください。ゆっくり話すためのコツは、「滑舌良くしなければ」と気にしすぎないことです。残響の長い環境で滑舌が良くても、ゆっくり話せなければ話しは聞こえません。

ただ、残響の多い音楽ホールは素晴らしい面もあります。お風呂で歌うと、いつもより上手に聞こえて気持ちいいですよね。音楽ホールも同じ。「どんな人でも良い声になり、上手に聞こえる」のです。ぜひゆっくり話して、音楽ホールの良い面を活かしてプレゼンしてみてください。いつもより評価があがります。

今回の改善点が分かったきっかけは、アンケート調査と録画でした。普通は、アンケートと録画をしないので、「何が悪いか分からない」ことが多く、PDCAを回すことが出来ませんアンケートと録画は、プレゼンの品質を維持するために必須なのです。

冒頭のトップ、最初はあまりプレゼンが上手ではありませんでしたが、この方法でPDCAを回すようになって徐々に上手くなりました。

プレゼンは、アンケート調査と録画という一手間をかけるだけで、お客様満足度は格段に上がっていくのです。

 

 

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