ブログ「次世代トッププレゼン」

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会見では、タレントに使われるな。タレントを使え

 

「会見で芸能人を呼ぶと、芸能人ばかりがメディアで話題になって、商品が全く注目されないので困ってます」

このようなお悩みを持つ広報さんが多くいらっしゃいます。

確かに有名タレントを会見に呼べば注目度が上がり、メディアも多く集まります。特に話題になっているタレントが出演する会見は、テレビ関係者も多く集まり、会見は賑わいます。

ただ、企業が会見を行う本来の目的は商品を訴求することです。問題はタレント情報中心に訴求されてしまうことなのです。

タレントを使いながら商品・サービスの訴求力を上げるための方法があります。それは、タレントのコンテンツを商品と融合させて、タレントの言葉でストーリーを語らせること。

具体的には、タレントが商品に対する愛着があること、または愛着を持ってもらうことが有効です。

2019年9月5日に行われた、三陽商会『GINZA TIMELESS 8』オープン記念セレモニー&メディア向け内覧会では、タレントでモデルのパンツェッタ・ジローラモ氏が出演していました。

この日、会見の目玉である三陽商会のオーダースーツ「STORY&THE STUDY」をあらかじめジローラモ氏に着用してもらい、着心地や質の良さを語ってもらっていました。ファッション誌のモデルを長く務めてきたことでギネスにも載っているジローラモ氏が語るファッションのストーリーは説得力が極めて高く、会見後一般メディアだけでなく芸能ニュースでも、ジローラモ氏の言葉でSTORY&THE STUDYを取り上げられていました。

一方ある企業では、会見当日、タレントに商品をプレゼントするという演出を行っていました。このような演出だと、タレントはサプライズで喜んでくれるのですが、商品を使ったことがないので使い心地もよく分からず、タレントの語る言葉に説得力が出てきません。従って、訴求力も弱くなってしまうのです。結果的にタレント情報ばかりがメディアに露出し、商品はほとんど無視されてしまっていました。

高額なコストをかけてタレントを使っても、これではもったいないですね。

会見でタレントを使いながら商品を訴求するには、タレントとコンテンツと融合させ、タレントの言葉でストーリーを語らせることなのです。

詳しくは、広報会議12月号に記事が掲載されています。

 

2019/11/13 | カテゴリー : 広報戦略 | 投稿者 : nagaichika

パネルディスカッションのコツは座り方にある

 

「パネルディスカッションでどう振る舞っていいのか分からない」

という質問を受けることが多くあります。

パネルディスカッションは、一見仲良く話しているようでいて、静かな闘いの場であるということを覚えておいてください。

人間は上下関係を意識せざるを得ない生き物であり、それが行動に影響を与えます。

パネルディスカッションは、聴き手から見ても話し手が横に並ぶため比較しやすい場です。そのためパネルディスカッションの「闘い」を一度でも経験し、感じた方であれば「入念な準備が必要である一人の講演より話しにくい」という方も多いほどです。

先週、第21回日経フォーラム世界経営者会議に二日間参加してきました。そこで印象に残ったのが、パネルディスカッションでの外国人と日本人登壇者による振る舞いの差です。
日本人は良い意味で控えめ。ただ、舞台の上で海外のリーダーと比較すると、消極的でリーダーシップの弱さが感じられてしまった点が印象に残りました。

そこで、今日はパネルディスカッションにおけるちょっとした振る舞いについてお伝えいたします。

基本的に「なわばり争い」と思ってください。

なわばりとは、自分の周辺スペースのことです。

とくに椅子に座るときが重要です。できるだけ自分の周辺スペースを広くとりましょう。
足を組んで大丈夫です。肘掛けにはゆったりと両腕を置いて下さい。
外国のリーダーは、足を組みながら長い足を存分に前に出し、「なわばり」を大きくとっていました。これだけで余裕が生まれステイタスが高まります。

また、カウンターチェアが用意される場合もあるかと思います。
その場合は、片足は椅子の足かけにかけて、もう片方の足は前方向に伸ばしてください。伸ばすことでスペースが大きくとれます。
足かけに両足をかけて広げる姿をよく見かけますが、客席から見て美しくありませんのでNGです。

パネルディスカッションの座り方一つで、ステイタスが高まり、説得力が向上します。
お試し下さい。

 

これからのリーダーにとって大事なこと

 

昨日まで2日間「第21回 日経フォーラム世界経営者会議」に参加していました。

第一日目には、日本からはファーストリテイリングの柳井会長、キリンHDの磯崎社長、DeNAの南場社長、マクドナルドのカサノバ会長、タニタの谷田社長などが登壇し、経営者が今何を考えているのかが、言葉だけでなく空気を共にすることで肌感覚でも感じられた貴重な機会でした。

そういえば、柳井会長、カサノバ会長、谷田社長は、すでに「プレゼン力診断」で取材させていただいた方々です。取材から数年たって彼らが今どのような状況に立っているのか興味深く拝見しました。

とくにカサノバ会長は、約4年前にバッシングの真っ只中で取材させていただき、毅然とした見事なプレゼンが印象に残っています。

一昨日、長身のカサノバ会長が大きな舞台を存分に有効利用し、歩き回りながら話す姿はまさに立派なリーダーの姿。円熟味の増した堂々たるプレゼンでした

プレゼンも良かったのですが、カサノバ会長の言葉には、この数年間蓄積された重みが増し、言霊が宿っていました。

「なぜ日本マクドナルドはV字回復をとげることができたのか」という日本経済新聞社記者からの質問に対して、「2つある」と話していました。

一つ目は「お客様のロイヤルティ、社員の士気を高めること」

二つ目は「そのために、お客さんや社員の声を聞くこと」

リーダーとして大切なのは、やはり「聞くこと」なのだそうです。

しかも「広く、深く聞き、注意深く反映させること」。

そうしないとご自身もチームの多様性も活かせないと話していました。

プレゼンは、どちらかというと自分が話すことばかりに気を取られがちです。しかし、舞台に立つ前にどれだけお客さんや従業員さんの声を聞いているか、それはプレゼンの言葉の隅々にまで表れるものです。

同じように、タニタの谷田社長も、「経営者としてここはどうしても譲れないという領域はあるが、それ以外は社員の意見を尊重している」と話していました。

リーダーは、インターナルコミュニケーションによって聞くという経験を積み重ね、それを実践することが大切だということがよく分かりました。

 

プレゼンに演技力は必要か?

「私、演技力ないからプレゼンに自信ないです」
よくあるお悩み相談ですが、プレゼンに高度な演技力は必要ありません。

ビジネスプレゼンと役者の違いは2つあります。

(1)現実か?

ビジネスプレゼンは、現実に基づいています。多額のお金も動きす。トップの場合、従業員もいて責任が伴います。
役者の演技は、虚構の世界であり、非現実。アートの世界が舞台です。

(2)人を行動させるか?

ビジネスプレゼンの目的は、聞いた人が実際に行動することです。
一方、役者の演技の目的は、人の心が動き感動すること。行動は目的ではありません。

現実の世界で、人を行動させることが目的のビジネスプレゼンは、「話す内容」が何よりも大切。技術は二の次です。役者のような演技力をつけるのは時間のムダ。逆に役者のように話すと、言い方は悪いですが「うさんくさく」「イタい」ので人が動きません。演技力を磨く時間があるのならば、内容を考え抜くことです。

まずは現実に基づいて、しっかり内容を吟味し、どのようにプレゼンしたら「人が動くか」、戦略を考え抜くことが必要なのです。

 

 

非公開数字の質問を乗り切る方法

 

プレゼンの質疑応答で、「言ってはいけないこと」があります。

その代表的なものが、「まだ非公開の数字」です。

サービス精神旺盛な方だったり、記者の上手な質問に乗せられてついつい言ってしまうケースなど、過去有名な経営者でもたくさんありました。

ただ、いつ如何なる時も通り一遍に「言えません」では、杓子定規でよろしくありません。質問者とのリレーションを大切にすることも、ビジネスパーソンとして大事なことです。

まだ非公開の数字について質問された時、ヒントをあげたい場合もあります。そんなときは、この一言で乗り切るといいでしょう。

「ちょっと幅が広くて申し訳ないですが…」

三井不動産株式会社の「日本橋再生計画第3ステージ 記者発表会」にて菰田正信社長を取材したときのことです。「非公表の事業投資額は?」と記者から質問をうけたとき、「数千億から1兆円の間ってことでしょうね。ちょっと幅が広くて申し訳ないですが…」と笑顔で答えていました。

このときは、何度も投資額の質問を受けており、最後は記者に寄り切られる格好でしたが、詳細は言わずになんとか上手く乗り切りました。結果としては、菰田社長が一枚上手だったと思います。

詳しい状況はこちらの記事にもありますので、ご興味ある方はぜひご覧下さい。

「日本橋に青空を甦らせる」三井不、中長期を見据える強い意志