ブログ「次世代トッププレゼン」

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集中力は成長しないが、高められる

「プレゼンで集中できない」
「集中力のある人がうらやましい」
このようなお悩みをよく聞きます。

集中力は人ぞれぞれです。
自分の集中のタイプを見極め、自分にあった集中の方法を見つけることが、高い集中領域に持って行くために必要となります。

「左ききのエレン」というコミックで集中力について書かれています。とても参考になりましたのでご紹介します。

・・・以下、引用・・・

1)集中力の長さ・・・集中力の継続可能時間。
2)集中力の深さ・・・集中力の深度、耐久度。
3)集中力の早さ・・・集中深度が深まる速度。

この3つを掛け合わせたものが、集中力の質です。

(強度+深度+速度)×練度=集中力の質

・例えば、「速度」と「強度」は概ね反比例する。早い人ほど持続は短く、遅い人ほど持続は長くなる
・例えば、「強度」と「深度」は概ね反比例する。長い人ほど集中は浅く、短い人ほど集中は深くなる

・大人になってから集中力が成長することは、ほぼ無い。
・大事なのは、使い倒すこと。
・努力で100が120になる事はないが、努力不足で100が90や80にはなってしまう。
・だから限りなく100に近づけるために必要なのが、「集中練度」
・集中練度とは人生で何回・何時間集中したかという経験値。
・才能ではなく努力。いかに向き合ってきたかという情熱。
・「集中練度」をたゆまぬ努力で積み重ねてきた人間に神のみが教えるギフト。
・集中力の質を限りなく万全に近づけるスイッチは、ルーテインである。

・・・以上、引用・・・

確かに集中力のある人は、これでもかと同じことを繰り返し、圧倒的な数をこなしています。

あえて一つ付け加えるとしたら、その繰り返しの中に、小さな仮説検証を必ず付け加えることだと思います。

私は集中するまで時間がかかるタイプです。それが分かってから、プレゼンで試行錯誤をしながら、いろいろな工夫をしています。
集中力を万全に近づけるために、「自分がどの集中のタイプなのか」を見極め、ルーティンと仮説検証を繰り返していくことなのです。

「失敗こそ財産」と信じているキングジム宮本社長のトッププレゼン

「失敗したらどうしよう」
「失敗したら責任をとらされるかもしれない」

そう考えると、仕事でもプレゼンでも萎縮してしまいそうです。でも人間ですから常に完璧にはいきません。特に、新しいことにチャレンジしようとすれば失敗はつきものです。

最近、デモで失敗しても堂々と乗り切ったプレゼンを取材してきました。

キングジムの宮本彰社長です。キングジムは、「キングファイル」「テプラ」「ポメラ」のように、ニッチな「やってそうでやってない」市場でのシェアをとるのがうまい会社です。

この日は、対話型翻訳機「ワールドスピーク」の発表会でした。プレゼンのデモでは、翻訳機の誤訳や発音ミスが続いたのですが、宮本社長はまったく動じません。それどころか質疑応答で突っ込まれると、満面の笑みで「まだまだ完成されていません」「これからです!」「お客さんの声を聞きながらやっていくんです!」と、腹の底から言い切り自信満々でした。

宮本社長は、「10個に1個成功すればいい。ある意味失敗するのは当たり前、売れないことに慣れている。売れないことは恥ずかしくない。良い勉強をしたということ」と言い続ける真のイノベーターです。

イノベーターは「未熟な技術にこそ可能性がある」と考えます。未熟な技術は、大きく成長していく可能性があるからです。スマホカメラは登場した頃は未熟な技術で、「誰もがオモチャだ」と思っていました。しかし急速に技術が成長して、いつのまにかコンパクトデジカメを駆逐してしたったのは、その典型的な例です。

ここで大切なのは、市場が立ち上がろうとしている時にいち早く参入すること。なぜなら誰も勝者がいない成長期に参入して、未熟な技術を高めていけば、市場の勝者になる可能性が大きくなります。逆に市場が立ち上がってから参入すると、なかなか勝てません。

今回発表されたワールドスピークは、すでに競合の「ポケトーク」がヒットしている中での参入でした。しかし、宮本社長は「翻訳機市場への参入という形ではあるが、先行するポケットタイプとはだいぶ違う。本格的な法人向けのサービスとして差別化できている」と言い切ったのです。

だから宮本社長は、プレゼンのデモで失敗しても全く気にしません。そして社員さんたちは、失敗しても嬉しそうに笑っているのです。これは数々の失敗を乗り越えてきたからこそ培われてきたキングジムの企業文化でもあります。

それでは、宮本社長の「どんな失敗も乗り切るコツ3点」をお伝えしましょう。

その1:常にワクワクしている目
目は心の窓と言われます。いつも新しい発明・発見に興奮し高揚している目。それが周囲にも伝わり、やる気になるのです。

その2:会心の笑顔
まるで打者がホームラン打ったときのような笑顔です。この笑顔で空気が明るくなります。

その3:「これからです」
イノベーターの真骨頂。どんなときでも、自信を持って「これからです」「お客様の声を聞いてやっていくんです」と言い切ることで、乗り切れます。

宮本社長の記事はこちらに詳細が掲載されています。

広報会議10月号 キングジム宮本彰社長のプレゼン分析「企業文化を育むイノベーター」

もしご興味ありましたら、ぜひその豪快な失敗っぷりをご覧下さい。

 

良い声を出そうとすると、良い声が出せない理由

人は、良い声を求めようとすればするほど、良い声とはかけ離れていきます。

それは「声は喉で出すもの」という常識から逃れられないからだと思います。

人の心を揺り動かすような良い声、つまり、話し手の心を伝えるような声は、喉ではなく、横隔膜を使うことが重要ポイントとなります。

横隔膜がしっかり使える条件として、発声しているときに「へそ下9センチの場所にある『丹田』を張っていること」があげられます。

通常、発声して息をはけば、丹田は緩んでいきます。しかし、そこをなんとか抵抗して、張ったまま発声するのです。

よく「この人は胆力がある」と言われます。この丹田が張っているときこそ、胆力は発揮できるのです。

声も同じです。丹田が張って、横隔膜が使いやすくなっているときこそ、どんな人でも声は自然に充実してくるものなのです。横隔膜によって、誰でも潜在的に眠っている良い声を呼び覚ますことができます。

しかし、気を抜いていると、丹田がから意識が外れてしまい喉を求め始め、ポイントが喉に向かって上に上がって行ってしまいます。それほど、人にとって「声は喉で出すもの」という呪縛から逃れにくいものだということを念頭においてください。

そこで本日は、喉から意識を外し、一発でポイントを下げて発声できるようになるスペシャルな方法をご紹介しましょう。
(この方法は、私自身が発声ポイントを下げたいときに必ず用いるトレーニング法です)

 

(1)「犬の呼吸」(ドギーブレス)→(2)「吠える」という方法が大変有効です。

(1)犬の呼吸を行う
【方法】犬が舌を出してハアハアしているときの呼吸をする。肋骨下あたりのお腹がぺこぺこ動いているのを確認する。

(2)動いている場所が分かったら、その場所で大型犬が吠えるように「ワン!」と吠える
【コツ】身体全体で吠えるようにすると上手にできます。上手くできない場合は「ウ〜、ウ〜(唸る)ウワン!」と吠えると横隔膜に入りやすい。人間であることを忘れるくらい、本物そっくりに吠えることができるようになるまで何回でも練習してください。

何度か吠えてから発声に戻ると、声の充実度が違うことに気が付くと思います。「ポイントが上がって喉で話していた」ということがすぐに確認できます。

 

2019/09/04 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : nagaichika

山本太郎は、非顧客層を狙ってプレゼンを行い、成功させた

戦略とプレゼンは一心同体です。
戦略を実行するには、人々に動いていただく必要があります。
プレゼンは人々に動いていただくための大きな手段です。
しかしいい戦略を立てても、プレゼンがダメだと、戦略は上手く実行できません。

れいわ新選組代表山本太郎氏は、2019年7月、第25回参議院議員通常選挙において、その卓越したプレゼン力から「れいわフィーバー」「れいわ旋風」を巻き起こし、一気に注目される存在となりました。

しかし、山本氏が注目された理由はプレゼン力だけではありません。したたかな戦略を持ち、戦略とプレゼンがガッチリかみ合っているのです。
(※なお、本日のコラムはあくまでプレゼンの観点での分析であり、筆者の政治的な信条とはまったく関係がありません)

実は山本氏の戦略は、政界の「ブルーオーシャン」を狙っています。
激しく競争する市場を、サメがお互いに食い合い海が真っ赤な血で染まる様子を例えてレッドオーシャンと言います。
一方、競合のいない新しい市場は、食い合うサメもいないため真っ青な海。これをブルーオーシャンと言います。

ブルーオーシャン戦略で大事なポイントは、「非顧客層」の苦痛を解決することがポイントです。
この非顧客層には、3種類あります。
(1)潜在的非顧客層→ 仕方なく今の商品やサービスを使っている
(2)断固たる非顧客層→ 今の商品やサービスを、あえて「使わない」と決めている
(3)未開拓の非顧客層→ 今の商品やサービスを使うなんて考えたこともない

山本氏の場合、「選挙には必ず行く」という顧客層は捨て、非顧客層にターゲットを定めました。

山本氏が狙った非顧客層
(1)潜在的非顧客層→ 選挙に行くのは面倒だけど、行く
(2)断固たる非顧客層→ 選挙に行ってもどうせ変わらない。だから選挙には行かない
(3)未開拓の非顧客層→ 選挙に行くの?考えたこともない。

そしてこの非顧客層を徹底的にプレゼンで攻めました。

ここでプレゼンの大事なメッセージとなるのが、次の三点です。

①非顧客層の苦痛を解決するメッセージを訴求すること
徹底的に弱者の立場に立って、「あなたたちは搾取されている」「力を持てばできる」ということを叫び続けました。

②本気を示すこと
「このままでは国が壊れていく。自分のキャリアを捨てて、自由党を出た。ここに来るのも数百万円の借金を負っている」と訴えました。

③自分の勝てる土俵で戦う
山本氏の恐るべしはその計算の高さ。誰と勝負すれば確実に勝てるか計算して場を作っています。
街頭演説では、意見する「ネット右翼」と言われる人たちを次々と論破し、聴衆が拍手喝采している様子がネット動画で拡散しました。世の中に味方を増やせるような相手を狙って議論を行っています。

周到に考え抜かれた戦略と、それを実現する手段としてプレゼンを駆使している様子を見ると、今後も力を得ていく可能性は高いと思います。

山本氏が話している内容が「良い・悪い」に関わらず、その戦略とプレゼンの方法論は、ビジネスパーソンが学ぶべきところは多いと思います。

プレゼンが伝わらないのは、原因がある

「トップが何度も大事な話をしているのに、社員がぜんぜん覚えてくれない」
「会見をしても、こちらのメッセージをメディアが記事にしてくれない」

こんな広報さんのお悩みをよくうかがいます。

これは理由があります。
人は自分が見たいもの、聞きたいものしか覚えてくれません。
覚えられる許容量が限られているからです。

人が同時に覚えられるのは最大7つまで。
しかもたった20秒で忘れると言われています。

経営学者・野田稔氏の著書「組織論再入門」にて、人の特性に関する論述があったのでご紹介します。

・・・・以下、引用・・・・

人間はいらない情報をカットして、自分が大切だと思った情報だけを意図的に入れることができる。ただ、逆に言うと本当に大切なものもカットしてしまう可能性があるということになる。
(中略)
作業記憶はフィルタリングされた情報が入ってくるだけでなく、許容量が限られている。記憶の単位はチャンクと言う。これはひとかたまりの意味のある文字列のようなものである。ハーバート・サイモンは、人の作業記憶は7プラス・マイナス2チャンクしかないと言う。5つから9つ覚えておくと、作業台が一杯になる状態である。
(中略)
保持能力は20秒、あまり褒められたレベルの話しではない。
(中略)
インタビュアーは、ゲストの答えを聞きながら、次の質問を考えている。相手の言っていることの中で、どうせこんなものは聞かなくてもいいという時に考える。相手の話を予測し、「この話は聞かなくてもいける」と選択的な記憶を使っているのだ。ひっかかる単語以外は聞き流し、もっとひどいと、今日行くレストランのことまで考えている。

・・・・以上、引用・・・・

しかし多くの人が「ちゃんと覚えてもらおう」と考えて、大量の情報を伝えようとします。
これはまったく逆効果。

もしプレゼンで確実に覚えて帰ってもらいたければ、やるべきことは1つだけ。

「自分が伝えたくて、自分しか話せない、聴き手が欲しがっている情報」

これをできるだけ早く伝えることです。

情報が多いほど、かえって伝わらないということです。
ビジネスプレゼンでは、資料は勇気をもって徹底的に絞りこむこと。
そうすれば、より確実にメッセージが伝わるようになるのです。