ブログ「次世代トッププレゼン」
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オンラインプレゼンにおける時間設定のコツ
「オンライン会見のプレゼン時間の長さは、対面と変えたほうがよいのでしょうか」
というご質問をいただくことがあります。
オンライン会見の場合、多くのメディアの記者は速報性を重視しています。
私は60回以上の会見を取材してきましたが、90分の会見でも記事になる内容は実質15分程度です。
聴き手は多忙です。原稿を書きながら耳だけ傾けていることも多いのです。
そこで、オンライン会見は伝えるべき内容を絞り込み、最短時間で行うことです。リアルの会見では「わざわざ足を運んだのに?」と不満も出そうですがオンラインなら離脱するのも簡単です。
セミナーや講演会の場合は短い時間で終えるわけにはいきませんが、聴き手に何をアピールするのか考え抜き、シンプルな言葉で力強く「伝え切る」ことです。
複数人が登壇する場合も注意が必要です。人は、話しが長くなりがちです。
ある会見を取材したときのことです。登壇者がそれぞれ長めに話した上に、登壇者の交代に手間取ってしまいました。結果予定終了時間を大幅に超過してしまったのです。
登壇者には、バッファを見込んで短めの時間で依頼しておくと良いでしょう。可能なら録画をして編集し、入れ替え数秒で行えればベストです。
また、入れ替えが手間取りそうなら、BGMを流しておくと自然です。また、事前に切り替えのリハーサルをするなど、工夫をしておくこともおすすめします。
ノイズがオンラインプレゼンの質を下げる理由
先日、あるオンライン会見を視聴していました。
トップが話している最中に、内容とは関係のないBGMが流れてきたのです。
宣伝カーのBGMをマイクが拾ってしまったようです。
BGMの明るい音楽が気になってしまい、内容に集中できなくなってしまいました。
また、話しているトップも音楽が流れてきたことで動揺したのでしょうか。何度も固まってしまっていました。
対面の会場では気にならないノイズも、オンラインだと状況がイメージできないため、聴き手は不安になります。
話し手の方も、敏感な方であれば、不安に感じる聴き手の気持ちを察してしまい、話しに集中できなくなるものです。
オンライン会見は、社内のオフィスや外部の会議室で行うことが多いかと思います。
そのようなときはできるだけノイズが入らないような配慮が必要です。
しかし、不可抗力でノイズが入ってしまう場合もあるかと思いますので、「本日は〇〇のA会場よりお送りしております」のように、あらかじめ会場のロケーションを説明しておくといいかもしれません。
心構えをしておけば、聴き手も話しても安心して会見に臨めるはずです。
オンラインで目立つ語尾落ちしなくなる方法
オンライン会議では、語尾の不明瞭が目立ちます。
例えば、「これはこういうことで良ムニャムニャ・・・」と文章の終わりまでしっかり話さないと、「良いのです」なのか「良くないのです」なのか、肯定と否定の区別がつかないこともよくあります。
聴き手の聞こえ方によっては、全く正反対の解釈をされてしまうリスクもあります。
また、語尾を不明瞭に話すと、聴き手は話しの意味を一生懸命聞き取ろうとするのでストレスがかかります。
特にオンラインのプレゼンでそうなってしまうと、離脱してしまう人も増えますので気をつけなくてはなりません。
もし一対一だったら、聞こえにくくて意味が分からない場合、また想像力で補えないほどの場合は、「今のところ、もう一度おっしゃっていただけますか?」とたずねることもできます。しかし、複数人の会議だと聞き直しにくいものです。
どうしても語尾が落ちてしまう方に、録音して聞いてもらうと、大抵の方は驚かれます。つまり、気がついていないのです。
語尾落ちは、頭の回転が早く、次にしゃべることや次のチャートが気になってしまう方の場合によく起こります。
そういうときは、たいてい前のめりで、リズム感が早く間がとれていないので、聴き手が内容についてこれていません。
また、十分に息が吸えていないため、語尾で息が足りなくなってしまうこともあります。
優しい性格ではっきりしたものの言い方をしない人にも多いようです。
改善方法は、次にしゃべるチャートを気にするのはほどほどに留めて、今話していることに集中して言い切ること。
言い切った後に、きちんと息を吸うこと。息をしっかり吸っておけば、語尾に息が足りなくなることはありません。
オンラインでは細かい話し方が目立ちますので、ぜひ語尾落ちしないように気をつけてください。
メルカリの山田社長がプレゼンにマネジメントスタイルを活かす理由
「堂々とプレゼンできるようになりたい」
誰しも持つ理想です。
しかし、マネジメントスタイルとプレゼンは一致させることが大切です。
例えば、「堂々と」「太く響く声で」「アイコンタクトをとり」「ダイナミックな身振り手振り」でプレゼンしたとします。この要素を見ただけでカリスマ性が感じられますね。
一方で、このようなプレゼンは、威圧感が感じられてしまうことも確かなのです。
組織によっては、話し手が地味にプレゼンしたほうが、メンバーが主体的に動きやすくなります。
最近、メルカリの山田進太郎社長のプレゼンを取材してきました。
山田社長のプレゼンは、スター経営者とは思えないほど淡々としている自己主張のない「地味プレゼン」でした。質疑応答でも右隣の社員さんを気にしてチラ見しながら回答しています。
しかし、メルカリは「人材のブラックホール」といわれるほど優秀な人材が集まっています。
しかし現実には、リーダーが自分より優れた人材を部下に迎え入れることは簡単ではありません。リーダーは「自分が一番」と思いがちだからです。スタートアップならば「乗っ取り」の心配もあるでしょう。しかし自らを「凡人」と呼ぶ山田社長は、自分の力だけでは組織を成長させられないこと、そして他人の力が必要なことがよくわかっているのです。山田社長の地味プレゼンからは私心のなさが伝わってくるようでした。
プレゼンは、あくまで話し手のマネジメントスタイルを活かすことが成功のカギなのです。
オンライン・プレゼンを話しやすくするコツ
オンラインでプレゼンで話しにくいという方はとても多いかと思います。
原因があります。
それは、聴き手の反応が見えないからです。
人は、聴き手の反応を無意識に感じながら話しをしています。
オンラインでは、話し手が聴き手の反応を感じられないため、話しのリズムをつかめません。
そのため、対面のプレゼンと比較して、話しにくくなってしまうのです。
そこで、会議や商談でもちょっとしたコツで話しやすくなる方法があります。
メンバーの顔を自分のwebカメラの真下に配置することです。同僚でも後輩でも構いません。
話を笑顔で聞いてくれたり、頷いてくれたりする人がいれば、心強く感じて、話しやすくなるものです。
メンバーには「話しに反応してくださいね」とあらかじめお願いしておくといいでしょう。
方法は簡単です。
顔を出してもらうメンバーは、Zoomをビデオ・オンにしておきます。
そして、話し手はメンバーの顔をドラッグして自分のwebカメラの真下に配置するのです。
画面の右端にメンバーの顔が配置されてしまうと、真ん中にあるカメラに目線が合わなくなります。ですので、メンバーの顔はカメラの真下に配置すれば、他のお客さんとも目線が合うようになり、説得力も高まります。
これだけで、話しにくいオンラインプレゼンもぐっと楽になります。