「堂々とプレゼンできるようになりたい」
誰しも持つ理想です。
しかし、マネジメントスタイルとプレゼンは一致させることが大切です。
例えば、「堂々と」「太く響く声で」「アイコンタクトをとり」「ダイナミックな身振り手振り」でプレゼンしたとします。この要素を見ただけでカリスマ性が感じられますね。
一方で、このようなプレゼンは、威圧感が感じられてしまうことも確かなのです。
組織によっては、話し手が地味にプレゼンしたほうが、メンバーが主体的に動きやすくなります。
最近、メルカリの山田進太郎社長のプレゼンを取材してきました。
山田社長のプレゼンは、スター経営者とは思えないほど淡々としている自己主張のない「地味プレゼン」でした。質疑応答でも右隣の社員さんを気にしてチラ見しながら回答しています。
しかし、メルカリは「人材のブラックホール」といわれるほど優秀な人材が集まっています。
しかし現実には、リーダーが自分より優れた人材を部下に迎え入れることは簡単ではありません。リーダーは「自分が一番」と思いがちだからです。スタートアップならば「乗っ取り」の心配もあるでしょう。しかし自らを「凡人」と呼ぶ山田社長は、自分の力だけでは組織を成長させられないこと、そして他人の力が必要なことがよくわかっているのです。山田社長の地味プレゼンからは私心のなさが伝わってくるようでした。
プレゼンは、あくまで話し手のマネジメントスタイルを活かすことが成功のカギなのです。