ブログ「次世代トッププレゼン」

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プレゼンで歩き回って話さないほうが説得力が増す

海外のCEOで、よく激しく歩き回りながら話す人がいます。
また、その影響か、日本人経営者でもよく歩き回って話す人をよく見かけます。

一般的に、人前で話すとき、歩き回ったほうが活動的なイメージで良いと思われている傾向があるようです。

そして、人は緊張すると、歩き回りたくなるものです。

しかし、あまり動き回ると、落ち着きなくみえますし、感情の浮き沈みが激しいように見えてしまいます。これはもし経営者であれば、あまり良いことではありません。

経営者の場合、話すときは一カ所にとどまり、できるだけ歩き回らない方が、落ち着いて堂々と見え、説得力が増します。

話題が変化したりする場合のみ移動し、移動した先でまた正面を向いて下半身は動かさずに話しましょう。

もし、活動的なイメージを演出したかったら、手振りで表現すると良いと思います。

もちろん、「演台の後ろに立って一度も出てこない」というのよりは、動いても全身を出したほうがメッセージが伝わりますし、聴衆との距離感も近くなりますのでまだマシです。

緊張が最高潮に達してしまい、動かずにはいられない場合は、出来るだけおへその下の下腹に力を込めましょう。
おへその下9センチの場所を中心に、前に張るような気持ちで立つと、まっすぐに凜として立っているように見えますよ。

私は、結構緊張しやすいので、プレゼンの最初の5分くらいは、思い切り下腹に力を込めています。やはり、初めての方々の前で話すのは、最初なかなか空気がなじみません。でも、だいたい5分くらいするとそれほど頑張らなくても自分の空気感で話せるようになります。最初の数分でいかに自分のペースをつかむかが、この日上手くいくかどうかの勝負どころです。

正面を向いてまっすぐ立ち、話すときは下半身は動かず、下腹に重心を持って行く。
これで、声も響くようになるし、立ち姿も良くなり、一石二鳥です。
お試しください。

人から用意された資料でも説得力のあるプレゼンになる方法

企業においては、誰かの用意した資料を読んで説明しなくてはならない場面が多いのではないでしょうか。

お客さんへのプレゼンや、記者会見などで、資料に釘付けで棒読みされている方々をよく拝見します。それは、まったく自分の言葉ではなく、人の考えた文章です。
また、まず普段使われないような、口語体でない言葉もそのまま読み上げてしまうので、自分の中で消化されていないということがよく分かります。

企業の発表会でも、プロの司会者が、台本を持って台本通りに読んでいる場面をよく見かけますが、それは「間違いなく読む」ということが大きな目的で、人に記憶してもらおうとか印象づけようとすることとは正反対です。

 

ビジネスの場においては、間違いなく読むことよりも、いかに説得力や信頼感を持って伝えるかということのほうが大事です。

しかし、用意された台本や資料があれば、それを「つい読みたくなってしまう」というのも人情です。
台本が用意されていれば、「多少アレンジして話していいですよ」と申し上げても、人は必ずそこに頼ってしまいます。
これは、実際行うとまず間違いなくそうなってしまいます。

だから、台本があれば、人とのアイコンタクトもとれなくなりますし、緊張から高い声になり、早口で棒読みしていますので、まず説得力はありません

資料があっても、説得力をもって話すためには2つの方法とコツがあります。

1 覚えればベストです。

ほぼ記憶し、あとは自分の言葉で語ることができれば、断然説得力は上がります。
練習も必要です。企業のトップはぜひやっていただきたいところです。

2 見て話す練習をする

資料の見方もなかなか難しいものです。
「べったり見ないで話しましょう」と言っても、やはり人前に出ると、怖くなってしまい、資料から目が離せなくなります。高い山に鎖場があれば、必死で鎖にしがみついてしまうような状態と似ています。少しでも目を離すと、もう一度見たときに「あれ?どこまで話したっけ?」と自分の読んでいるところが迷子になってしまうことがあります。

なので、目は1秒以内で資料を確認し、それ以外は、聞き手とのアイコンタクトをしながら話す練習をしましょう

世界経営者会議でIBMのロメッティCEOは、資料を用意していましたが、間違ってはいけないような数字だけは1秒以内で見て確認し、あとはアイコンタクトをとって話していました。
見る技術も必要なのです。

この方法は、リハーサルをしましょう。ぶっつけ本番では、絶対に1秒以内で見ることはできません

そして大事なコツがあります。

良く響く低い声でゆっくりと語りかけるように話すこと。

低い声は人間の温かみや、信頼感や安心感を感じさせます。
私が、ビジネスの場で、低い声を使いましょうと言っているのは、ここに理由があります。

甲高い声で資料を読み上げるのでは、無機質で印象に残りません。

ぜひ、落ち着いて、いつもより低い声で話すくらいの気持ちで臨んでみてください。人にはちょうどよく聞こえるでしょう。

発声トレーニングにおける腹式呼吸はやればやるほどダメになる

テレビを見ていましたら、サービス系のお仕事の研修場面が映し出されていました。
ちょうど発声のトレーニングをしていたのですが、お約束の「息を吸って〜、お腹をふくらまして〜、息をはいて〜、お腹をへこませて〜」を行っています。

腹式呼吸としては悪くないのですが、この方法では良い声は出るようにはなりません。
良い声を出そうと思ったら、お腹はへこましてはいけません。
張りっぱなしなのです

他にも、足に力をいれたり、腹筋運動をして頑張ったり、うるさいところで聞こえるように思い切り声を張り上げたりするようなトレーニングも、声帯に力みがいってしまい、良くありません。

声帯とは、なかなか思い通りに動いてくれない場所です。だからこそ無意識に行った間違った法からなかなか抜けられないのです。やればやるほど声帯に悪い癖がついてダメになります。
声帯はとてもデリケートですので、無理矢理大声を出したりすれば、すぐに疲労しますし、聞いているほうからすると、実際声は通らずうるさいだけで良い結果につながりません。

発声をするときは、横隔膜という肺の下にある呼吸をつかさどる筋肉だけが頑張るのであって、他はすべてリラックスさせたいのです。

それをするには、力を入れずに自然にまっすぐに立って、おへその下9センチあたりのお腹を張るだけ。

人は「リラックスしましょう!」と言われても、本当にリラックスさせることは大変難しいのです。
ただ、このへそ下9センチの場所を張るようにすると、横隔膜が使いやすくなり、身体の他の部分がリラックスやすくなります。

最近、大きな冷蔵庫から、巨大なプリンが出てくるCMがありますね?
お皿の上にプリンが乗っていてプルプルとしているあれです。
お腹はお皿で、身体はプリンになっているイメージです。

それを考えると、一般的な発声方法は、本当にいろいろなところが力みすぎていて、わざわざ悪い癖をつけているようなものです。
発声の悪い癖は一度身につくとなかなかとれません。

私も以前は、古い発声方法を習っていました。それが良いとばかりに、ひたすら信じてやっていたのですが、後になって悪い癖をとるのに長い時間かかってしまったのです。
最初からリラックスする発声方法を行っていれば、こんな時間の無駄はなかったと思います。

それでは、本日は、まず一番の基本である良い発声のための呼吸トレーニングをお伝え致しましょう。

この方法を行って、力まず下腹を張る感覚を覚えてくださいね。

プレッシャーのかかる場面だったら、もう少し頑張ってバンッと下腹を張るようにできると、気持ちも安定し、声もよくなって力を発揮できます。

(1)壁に背中をつけて立つ(座ってする場合は背もたれに背中をつけて)

(2)顎を下げて口を開ける。肩を上げずに、下腹を張りながら「はあっ」と大きく息を吸う。
(もしわからなければ誰かに軽く下腹を軽く押してもらい、それを張り返すつもりで行うとよい)

 ☆ポイント:下腹はしっかりと前に出て、さわるとパンと張っている。このとき、下腹を無理に出そうとして壁から背中が離れない 

(3)そのまま息を5秒とめる

 ☆ポイント:下腹は張ったまま。

(4)下腹を張りながら「はーっ!」と一気に息をはく。(そーっとはいてはだめです)

 ☆ポイント:息をはくとき喉で小さく「あ”っ」という言う音がしたら喉でとめているのでよくありません。「喉止め」しないコツは、お腹の頑張りに集中すること。喉の周辺がリラックスしやすくなります。いくら良い呼吸をしていても、「喉止め」をしている限り良い発声はできません。喉で音がしないようになるまで練習すること。
 
(5)(2)~(4)を何回か繰り返す。慣れてくればお腹を押してもらわなくてもできるようになります。息を吸っているときもはいているときも、出来るだけ下腹は「パン」と張った状態を維持するように。

政治家も行っている人の心をとらえる簡単な目線の配り方

ただ綺麗な声、良く通る声、というのはある程度のトレーニングを積めば誰でも出すことが出来ます。しかし、努力してただ良い声を手に入れただけでは、本当に伝えたいことは伝わりません。

ほんの数人からでも、たくさんの人の前でお話しになる場合でも、良い声で行うスピーチとステージさばき・・・つまり、その場の空気を自分の空気で満たす要素が必要になってきます。

私が、皆さんのスピーチで特に気にしていただきたいことの一つに、「目線」の配り方があります。この目線一つで、聴き手に対する説得力は格段に変わってきます。

私は最初、演奏会のステージで学んだのですが、本日は一流の政治家も行っているという、大変簡単な方法をお伝えします。

私が人のスピーチを聴いていて、いつも気になるのは、演台に置かれた原稿や、パソコンを見てしまい、始終目線が伏し目がちになってしまっていることです。これでは、とても良いことをお話しになっていても、自信がなさそうに見えてしまい、本当にもったいないことです。

もし可能ならば演台はなくして、目線は客席に向けてください。

まず出て行くときが肝心です。
「この人はどんな人なんだろう」と聴き手が一番集中力を持ってみている場面だからです。

このとき、自分が歩いてくる方向と対角線上にある一番後ろのお客さんの目をじっと見ます。そこから目を離さない。

そして中央に歩いていくときには少しずつ目線を客席最後方逆サイドの移して行く。そうすると中央に立ったときには、先ほど見ていた人とは反対側の人の目をじっと見つめることになりますね。そしてゆっくりと、最初に見た人の目をもう一度見てください。

この目線の動かし方で、自分を全ての方々に見てもらうことが出来、より堂々として見えます。

そして、話しに入ったら、ある人にターゲットを決めて、その人と目線を合わせることです。最初なれないうちは、熱心そうに聴いてくださっている人がいいですね。
ターゲットは数分ごとに変えていきますが、あまり短い時間で常に目を動かし続けるのは落ち着きがなく見えてしまうので、避けたほうが良いと考えています。
まず、目をすえることを目標にしてください。

そうすると良いことがあります。落ち着きが感じられることはもちろん、聴き手は目線が合うことで、一対一で話しを聴いているような気持ちがするのです。大勢に話しているという感覚ではなく、ぜひ、その人一人に語りかけているつもりで話してください。

上手な講演を聴くと、不思議なことなのですが、大勢の人がいても、まるで常に自分のことをいわれているような、自分一人に語りかけてもらっているような気持ちになり、大変集中できることがありますね。ぜひ聴き手をそういう気持ちにさせてあげてください。

良い声を手に入れることももちろん大事なことなのですが、それを上手に「舞台」に乗せてあげることをしてみるとさらに良い声が生きてきます。

なぜ首を振りながら話すのでしょうか

「黙って動かずに2時間座っていなさい」
と言われて出来る子供はなかなかいません。

これは、大人であっても、ある程度の訓練と強い意志がないと出来ないことです。

人前でのスピーチで、意志を持って「動かない」、また動くときは意味を持って「動く」ということはとても大事なことです。

「なぜ今動いたのですか?」
と聞くと
「なんとなく」
と答える方のほうが圧倒的の多いと思います。

普通は、意識しなければ、無意識に意味なくフラフラ揺れたり、ウロウロ動き回ってしまったりしています。
このほとんどは、「自分のリズムをつくるため」です。
アグレッシブさを感じさせるために激しく動き回って話すスタイルもあるかと思いますが、話し方と個性が連動していない場合が多く、一般的にはあまり成功していません。聴衆は内容よりも、落ち着きのない印象を受けるか、目が回るだけです。
意味のない動きは、自分のためだけであって、聴衆のためではないのです。

そこを、聴衆に対して正面を向き、動かずに姿勢やポーズを決めてみると、圧倒的な説得力が生まれます。
歌舞伎でも見得を切るというのがあります。
そこに特別な存在感が生まれ、聴衆は引き込まれるのです。

スピーチの場合は、首と足は固定し、出来るだけ手振りで表現していくのが、安定感と存在感を感じさせます。
そして、足が動くときは、何かの動作を行うか、内容が変わったときが良いでしょう。
あまりウロウロと動き回ると落ち着きが感じられません。

いざやってみると、簡単なようでいて、実行するのはなかなか難しいことを実感されると思います。そういう方は、動かないで話すと話せなくなってしまうからです。今まで、いかに自分の話のリズムを作るために首をコクコク振っていたり、動き回っていたかということに気がつきます。

聴衆に対して、説得力と存在感を感じさせるために、ぜひ動かないで話してみることをおすすめします。

2015/07/02 | カテゴリー : スピーチ | 投稿者 : nagaichika