ブログ「次世代トッププレゼン」
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プレゼンで分かりやすく話せない理由

「簡単なことをわざわざ難しく話してしまう」
という方が結構多くいらっしゃいます。
難しい話しをする方にはある傾向があります。プレゼンの後に質問をすると、その答えがさらに難しく、かえって分からなくなってしまうということが往々にしてあるのです。
「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親である小倉昌男さんが、「『やさしく言えるから管理職』――できないのは自らが理解していないから」についてお話しされていたのがたいへん参考になります。
・・・・(以下引用)・・・・
・やさしく言えるから管理職です。聞く側(部下)が難しく感じるということは、理解できないということです。理解してもらわなければ、部下の方は会社が求めている行動が十分にできなくなってしまいます。
・人は理解していないことはやりたくないし、できないものです。部下を含めた社員がこれでは、組織はまとまりません。
・管理職の一番の仕事は、きちんと理解してもらえるように伝えることです。
・やさしく言えないというのは、管理職自らが理解していないということです。
・・・・(以上引用)・・・・
やさしく語ることは、相手の立場に立つということだと思います。
そのためには、まず自分ができる限り深く理解をして、そして、相手の立場に立って「もし自分が初めてこの話を聞くとしたら」という想像力を働かせなくてはなりません。プレゼンテーションは、自分が管理職でなくてもお客さんに理解して行動してもらうためのものですから、考え方としては管理職と同じです。
難しいことをやさしく説明するということは、内容を深く分かっていないとできないことです。子供向けの科学の本や辞典とか、初心者向けのビジネス書など、簡単に面白く書かれている良く出来たものの著者をみると、実は難しいところまで深く理解できている人が書いているのです。
やさしい言葉で語ること、つまり「自分が消化できている自分の言葉で語る」ことの大切さを感じています
風邪で大事なプレゼンを失敗しないために

風邪が流行っていますね。こうなると、マスクが手放せません。
そもそも大事なプレゼンで風邪を引くのは、とても困ります。
声も出ませんし、大勢集まっていただいた聴き手の皆さんに風邪をうつしてしまうのも、迷惑ですよね。
上手にマスクを使いこなして、風邪を防ぎたいものですね。
ただ最近のマスクはフィルター性能が高いものは多いのですが、使い方を間違うと、ウイルスをほとんどカットできていないのだそうです。その原因は、マスクと顔のすき間。 すき間があるとフィルター性能が発揮できないのです。
そこで、鼻、ほほ、あごの3点に隙間を出さずフィットさせる必要があります。ワイヤー付きなら、折り曲げてフィットさせたり、プリーツ式ならあごまでしっかりのばせば、すき間が減らせます。フィットさせることに気をつけるだけで、カット率は大幅に改善するそうです。
さらに手洗いやうがいも、風邪の感染防止に効果があります。
風邪を防止して、万全の体調でプレゼンに望みたいですね。
プレゼンで好印象を与えるコツ

「プレゼンで好印象を与えるコツは何ですか?」と聞かれることがあります。
実はそんなに難しいことではありません。
昔、仕事場に行くと、まず「元気ですか!?」と聞いてくる先生がいらっしゃいました。
私は、「風邪をひているわけでもなく、疲れているわけでもないのに、なぜ『元気か?』なんておたずねになるのだろう?」といつも思っていました。
しかし最近になって、先生が「元気ですか?」とおっしゃっていた意味が分かってきたのです。
よくアントニオ猪木さんが「ダァーッ!元気ですかー!?」とおっしゃっていましたよね。
国会で質問に立ったときもコレをなさったので、この方は相変わらず凄いなあと思いました。こういう方がいると、ポジティブな空気感になり、前向きな議論を展開しやすくなるような気がします。猪木さんは、体調を崩されていたそうですが、精一杯エネルギーを出されていましたので、病気がちにはとても見えませんでした。
元気とは「エネルギー量」なのです。
プレゼンで、どうしてもエネルギーが出ない方がいらっしゃいます。
人生いろいろ。仕事が上手くいかないこともあれば、プライベートで悩むこともあると思います。そういうときはエネルギー量が落ちて、マイナスの空気感が出てしまうことも多いものです。
それは周囲にも影響します。
「なんでこんな仕事をしなくてはならないんだろう」と思っている人が、暗い気持ちで人前に立てば、全体もネガティブな空気になって前向きになれませんね。
しかしリーダーともなれば、悩みがあっても、多少二日酔いでも、人の人生の時間をお預かりする立場。まずはたとえカラ元気であっても、自分のエネルギー量を増やして元気を出すことが、好印象につながり、組織も明るくなり、仕事も上手くいく秘訣ではないかと思います。
怖い反復練習による「ズレ」の定着。対策は?

プレゼンの練習で気をつけていただきたいことがあります。
それは反復練習です。
勉強でもスポーツでも音楽でも、「反復練習が大事」と言われます。
しかし反復練習は怖い点もあります。
間違ったフォームややり方を反復練習すると、それが身についてしまって、なかなか取れなくなってしまうのです。
時間が経った後でも、間違ったやり方が再現してしまうのが怖い点です。
ずれていることに自分が早く気がつき、方法を変えることが、無駄なく最速で上達するコツです。
十種競技をしていた武井壮さんが「スポーツが短時間で上達するコツ」について、お話されてたことが大変参考になります。
・・・・(以下抜粋して引用)・・・・
・どんなに長い時間練習しても、その練習が間違ったフォームでやってしまっては意味がなくなってしまいます。
・単調な動きは短時間やってみてしっくりこなければ、いくら繰り返しても無駄なのです。ひたすら繰り返せば上手になるというのは大きな勘違いです。
(参照→武井壮が語った「スポーツが短期間で上達するコツ」)
・・・・(以上抜粋して引用)・・・・
根性で反復練習しても、なかなか上達しないということ。
これはプレゼンでも同じです。
たとえば、練習のとき無意識に「あー」とか「えー」とか言って話していませんか?コレを何度も練習してしまうと、「あー」とか「えー」とか言う癖を身につけているようなものです。
プレゼンの場合、対策は簡単です。自分のプレゼンしている姿を録画すれば、すぐに自己流の問題点がわかります。
ぜひ録画をして、ずれた動きを発見し、無駄なく上達していただきたいと思います。
プレゼンは、笑顔で!

こんなご相談が多くいただきます。
「うちのトップ、笑顔がないので困ってます」
取材で感じるのは、フォトセッションや囲み取材で笑顔量不足の方が多いことです。どんな質問が来るかと身構えているのが伝わってきます。
メディア露出のときこそ、笑顔量5割増で訴求したいところです。囲み取材でも表情豊かに受け答えをすれば、記者とのコミュニケーションもスムーズになり、質疑内容も深まります。
メディアとのコミュケーションが上手なトップは、笑顔倍増で受け答えするので、やりとりが活発になり、その後の露出が増えることが多いものです。
今年取材した中では、特にKDDIの高橋誠社長が笑顔の使い方が上手でした。
常に微笑みを絶やさない表情です。基本の顔の作りが、いつも笑っているような顔をしているのです。
この顔は、何も話さなくても周囲が和みますので、とても得です。
ただ高橋社長は、笑った顔でも緩んだ感じになりません。囲みのとき、至近距離で高橋社長を見ていたのですが、高橋社長の目の奥はまったく笑っていないことに気がつきました。その目の奥底にある厳しさに、ある種の怖ささえ感じました。この厳しさや怖さが、敷居を外しながらも、程よい緊張感がある理由なのだと思いました。
水島新司のマンガ「ドカベン」で微笑三太郎という三塁手がいます。微笑は「笑ったような顔をしていて優しそうだが、実は気が強い」というギャップのあるキャラクターが際立っていました。高橋社長は、まさに経済界の微笑三太郎だと思います。
ぜひ頑張って笑顔を出してみることをお勧めします。