ブログ「次世代トッププレゼン」
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プレゼンのお客さんはあなたと違う声が聞こえている理由

「録画した自分の声が甲高くて、想像と違ってショックを受けた」
こんな経験ありませんか?
これには理由があります。
耳をふさいでいても自分の声は良く聴こえますよね。これは、声が声帯という身体に内蔵された楽器から音を出すため、骨を伝わって耳に届くためです。
これを「骨伝導」と言います。
一方、あなたの声を他人が聴く場合、空気の振動を伝わって届きます。
これを「気導音」と言います。
骨伝導で聞こえる声と、気導音で聞こえる声は、落差が生じています。
加えて、一般的には骨伝導で聞こえる声の方が、「良い声」に聞こえている場合が多いのです。
そのため、自分が確認できている声と録音から聞こえる声が違って聞こえてくるのです。
私も、初めて自分の声を録音したときは衝撃を受けました。
でも、よく考えると録音から聞こえてくる声が、他人が聞いている本当の自分の声です。
いつも録画をしていない方も、自分のプレゼンを録画してチェックしてみたいものですよね。
首を動かさず話すだけで説得力が上がる理由

あるワークショップでのこと。
「首を動かさないで話してみましょう」
という課題に対して、30人中、ほぼ100%の人が首を動かして話してしまいました。
参加者のコメントは、
「首を動かさないと、話せない…」
「え?首を動かしてないつもりだったけど…」
ほとんどの人は、首を動かすことは無意識に「自分のリズムをつくるため」にやっています。意識しなければ、人は無意識に身体がフラフラ揺れたり、首を振ったりしています。
動きは自分のためだけであって、聴き手ためではないのです。
では逆に、意識して頻繁に首を振りながら話してみるとどうなるでしょうか?
落ち着きなく、自信のない印象を受けてしまいます。この人と真剣なビジネスをしたいと思うでしょうか?
じつは、聴き手に対して正面を向き、動かずに姿勢やポーズを決めてみると、圧倒的な自信と説得力が生まれることに気がつきます。
歌舞伎でも、「見得を切る」というのがありますよね。そこに特別な存在感が生まれ、観客は引き込まれるのです。
プレゼンの場合は、首は固定し、手振りで表現していくのが安定感と存在感を感じさせます。
首を動かさずに話すことは、いざやってみると、簡単なようでいて、実行するのはなかなか難しいものです。今まで、いかに自分の話のリズムを作るために首をコクコク振っていたかということに気がつきます。プレゼンで、「意志を持って動かない」ということは、とても大事なことです。無意識に首を振っていることも多いので、ぜひ一度スマホで録画してみることもおすすめします。
「アドタイデイズ」で講演させていただきました


24日に「アドタイデイズ」で講演させていただきました。
皆様、たくさんいらしていただきましてありがとうございます!(ものすごく緊張しました!!)サイン会もありました。
滑舌が悪く声が良くならない意外な理由

「滑舌が悪い」というお悩みをよく聞きます。
実は、どんなに効果的なボストレーニングを行っていても、舌の扱いを間違うとすべてが台無しになってしまうことがあります。
舌というのは、意外にこちらの思うとおりに動いてくれないものです。
舌が奥に下がっていたり、固くなっていたりすると、声がこもってしまって響かなくなります。
ストレスの多さも原因ですが、アゴに力が入りすぎ噛みしめているため、アゴの周辺が固まってしまい、舌が動き難くなっていることもよくあります。
そこで、舌の位置に気をつけていただく訓練を日頃から行って下さい。
ポイントは2つあります。
■ポイントその1:舌の位置
【改善方法】
1 舌をのばして舌先を下の歯か歯茎に軽くふれるようにする
2 舌の位置はそのままで、リラックスしアゴを下げて口をぽかーんとあける
(見た目は口がダイヤ型になります。鳥のひながえさをほしがっているような口です)
この状態で、楽にテレビを見ていられるようにしてください。
■ポイントその2:噛みしめ
いくら舌が良い位置に来ても、アゴを噛みしめていると、アゴが固くなって舌の動きを邪魔します。
アゴをリラックスさせることを意識しましょう。
【改善方法】
気がついたら「リラックス」とイメージして、アゴを緩めながら下げる。
コツは、口を上側に開けようとするのではなく、「上アゴから上は動かさずにアゴを下方向に下げる」ことです。
アゴを緩めれば、歯の健康にも良いとされています。
(医学的にも、噛みしめは歯の持ちを悪くすることが証明されています。
日経ビジネス「100歳まで自分の歯を保つには 上下の歯を接触させない」)
日常のちょっとしたときに、舌をのばして、顎を緩めてみてください。
不機嫌な顔は、しっかり印象に残る

10万円の指輪と100万円の指輪が飾ってあったら、「100万円の方が高級」と思う人が多いはずです。人は「高い商品は、高品質」と考えているからです。
だから高級品の値付けにはコツがあります。最初から高い値段にすることです。一度「安物」と思われてしまうと、後から値上げしたら「高い」と思われてしまうのです。
第一印象は大事なのですね。
このように最初に良い印象を与えることは大事ですが、その逆もあります。特にプレゼンでは注意が必要です。
ある年の「行く年来る年」で、名優と言われる俳優のNさんが司会をしていました。
途中で段取りの手違いがあったようです。Nさんは、カメラが向いてないと思い込んでいたのでしょう。「何やってんだよ!」とスタッフに対して怒っている姿がテレビに映りました。しかしある瞬間、Nさんはカメラに撮られていると気がつきました。さすが名優。即座に感じの良い司会者に見事に変身しました。
でもこのときの印象があまりにも強烈で、Nさんが映画やドラマでどんな素晴らしい演技をしていても、「スタッフに怒っていた気難しいNさん」というイメージが蘇ってしまうのです。
これは、私が俳優Nさんに対して、マイナスイメージが印象づけられてしまったためです。
メディアを集めたプレゼンのときも、スタッフの手違いに対して立腹したり不機嫌になる方をよくお見かけします。また、そもそもやる気があまり感じられなかったり、緊張感の無い方もいらっしゃいます。
でもその姿は確実にお客様に強い印象を残しています。そしてその印象をぬぐい去る機会は、なかなかありません。
これってとっても損ですよね。
プレゼンで不機嫌な顔は、強く印象に残ります。気をつけたいですね。