「トップにプレゼンで『いつもと同じように話してください』と言っても、どうしても堅苦しい言葉で話すんです。インパクトがないんですよね。寝てしまう人も多くって…」
最近、広報の方からこんなご相談がありました。
真面目なトップの方は、「きちんと話さなくては」と思い込み、堅苦しい言葉を使ったプレゼンになりがちです。
また、「頭では分かっているんだけど、本番ではどうしてもよそ行きの言葉になってしまう」という方も多いもの。
アナウンサーがニュースを読むような、普段から使い慣れていないような言葉で話していても、気持ちは伝わりません。
しかし、どんな方でも簡単に、言葉に力を与えてインパクトあるプレゼンができるようになる方法があります。
ファミリーマート社長、澤田貴司さんのプレゼンを取材に行ったときのことです。
じつは、澤田さんは必ずしも上手ではありません。テンションが上がるとだんだん早口になり、言葉が滑って言い間違いも多かったのです。
しかし、今年上半期取材した中で一番の、インパクトあるプレゼンでした。
澤田さんの話し方は、大きな特徴があります。
「のれんを『ドーンと』(腕を左右に大きく広げる)店の前に作りました」
「商品開発して、いろんなものを商品展開に『ぶちこんでいく』」
「『ガツン!』(間合い)と出ますんで(お相撲さんの押しのようにパーにした手を前に出す)」
「『ガンガン!』(間合い)世の中に対していろんなものを発信していければいいなぁ」
「面白いものを『ドンドン!』(間合い)仕掛けていきたい」
澤田さんは、「濁点言葉」を多用していたのです。濁点は言葉に迫力を加え、聞き手に強烈な印象を与えます。濁点言葉を言った後に、間合いと手振りを入れると更に効果が高まります。
(詳しくは、宣伝会議デジタルマガジンの記事『熱量の高さで人と市場を動かす ファミマ澤田社長のプレゼン分析』をご覧下さい)
澤田さんのように身振り手振りを加えれば最強ですが、普通に話していても、「濁点言葉」を盛り込めば、簡単に言葉にインパクトを与えることができるのです。
もし、伝えたい強い想いがあるのなら、プレゼンの中で濁点言葉を使ってみてはどうでしょうか。