プレゼンは、緊張してもいいんです

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「プレゼンはすごく緊張するから話したくない」

そうおっしゃる方、とても多くいらっしゃいます。確かに、緊張するのはあまり気持ちの良いものではありませんよね。

ただ、ごく稀にですが、「なんだか今日は緊張せずに、リラックスして出来そうだ。」と思った本番。必ずと言っていいほど、思ったより上手くいかないのです。以前より不思議に感じていました。

そもそも、なぜ人は緊張するのでしょうか?

人間が緊張するとアドレナリンというホルモンが出て交感神経を興奮させるため、呼吸が多くなり、血圧が上がって、食欲も出なくなる状態になります。手も冷たくなります。
これは、狩に行って獣が現れたとき、戦争に行って戦うとき、戦うための全てのエネルギーを集中させるためで、呼吸を増やして酸素を送り込み、血管を収縮させて攻撃されたときの出血をおさえるのだそうです。
緊張は、人類が大昔から生きるか死ぬかのときに、自分の力を引き出して生き抜いてきた生命の知恵とも言われています。

つまり、緊張しているということは、必ずしも悪いことではなく、人間が自分の眠っている力を発揮させようとする前向きな反応だったというわけです。

それが分かってから、緊張してきてもあまり慌てなくなりました。「スイッチが入ってきたな。準備は段取り良く進んでいる。」と思うようにしています。そうすると、練習しているときより本番で緊張しているほうが、上手くいくようになりました。

私が心がけていることは、3つあります。

1 緊張したときに、自分がどんな状態になるか、知っていること
2 集中しようと無理をして自分を追い込まないこと
3 「これをすると気分が良い」、または、「これをすると上手くいく」ということを一つ以上する

大事なことは、必要以上に慌てず状態を受け入れることです。そうすると過度に緊張しすぎずに、ベストな状態に近づくような気がします。そして、緊張していたとしても、それを聴衆に悟られないようにする術も身についていきます。

徹底した準備は必要だと思いますが、それに加えて、いつもベストのパフォーマンスを発揮するために緊張することは大切なことだったのですね。