苦しい「喉締め」や「力み」を抜くための方法

言葉に気合いが入りすぎて喉を締めて出してしまったり、声に力みが入ってしまう方が多くおられます。

話すことに一途で、伝えようと一生懸命になるのですから、当然のことだと思います。

だから、「つい力んで身が入ってしまう」ということは、冷めていたり、感受性が弱かったりする人よりは何百倍も可能性があり、悪いことではありません。

問題は、力むと声帯に余分なストレスがかかってしまい、声嗄れの原因になってしまうことです。すぐ休めば良いのですが繰り返すと声が戻らなくなってしまいますので注意が必要です。話す量も多い政治家は、ガラガラ声の方が多いのもその理由からです。

そこで、ついつい力んでしまう方向けの練習方法があります。

ガラス磨きをするときや眼鏡を拭くとき、「は〜」と息を吹きかけて磨きます。その息で発声するのです。

方法は、窓ガラスを「は〜」と磨きながら話し、またすぐに「は〜」と磨いて話す、という練習を繰り返します。窓ガラスもキレイになりますので一石二鳥です。

コツは、「は〜」の息のまま発声することです。少しずつ、力みがとれて、楽な発声に変わっていきます。

次の段階は、「フクロウ」の発声法です。フクロウが「ホー」と鳴くまねをします。

これは意外にコツがいります。「ホー」と言うとき感情を込めないことです。一生懸命な人ほどフクロウの鳴き声に感情がこもってしまいますので、あくまで本物のフクロウが鳴いているように「ホー」と鳴きます。

以上が出来るようになったら「ホー」を、ロングトーンで「ホーーーーーーー」と伸ばしていきます。

最初は大きな声が出ないので欲求不満になってしまうかもしれません。しかし、大きな声を出して「スッキリした」というのは大抵喉に負担がかかっていることが多いものです。発声に「手応え」を求めてはいけないということです。

この「ホー」が上手く出来るようになると、話しているときに声の力みが取れていきます。

一生懸命な気持ちはそのままに、発声部分はあえて「そらす」という方法も必要なのです。