世の中で「プレゼンで頭真っ白」ほど怖いモノは、そうそうはないでしょう。
頭真っ白で固まってしまうと、次の言葉が出なくなります。そういうときにムリに話すと、話がアッチの方向へ行って二度と戻らず、止まらなくなることもあります。かく言う私も何度か経験しました。怖いですね。
たとえてみると、これは溺れている状態です。溺れているときにジタバタあがくと、ますます沈むだけ。プレゼンでは救命員が来てくれることもありません。
そこで、いざというときの対処法を覚えておけば安心です。
対処法は3ステップあります。
【ステップ1】まず、水を飲む
驚いたときに「ヒィッ!」と変な声が出てしまうことありませんか?「頭真っ白」はこれと同じ状態になっています。人は緊張すると喉頭が上がります。喉頭周辺の筋肉が硬くなり、声が上ずってくるのです。
そういう時は、まず水を「ごっくん」と飲みます。クスリやビールをゴクッと飲むのと同じ要領です。これで喉頭が下がり、声が楽に出るようになります。また水を飲んで息を吸えば少しは落ち着きます。
いざというときのために、プレゼンでは必ず水を用意しましょう。
【ステップ2】そして、2回呼吸する
頭真っ白状態になると、呼吸がしにくくなります。呼吸をつかさどる横隔膜という筋肉が固まってしまい動きにくくなるためです。
ですので、息を2回吸います。1回では足りません。まず1回軽く吸う。そしてもう1回しっかり吸うこと。これで横隔膜が反応し、呼吸がしやすくなります。呼吸が出来るようになれば、自分のリズムを取り戻しやすくなります。
【ステップ3】そして、メモを見る
ステップ1と2の対応で自分を取り戻せることが多いのですが、どうしてもダメな場合は最後の手段。メモを見ます。メモは浮き輪です。溺れている自分に浮き輪を投げてあげましょう。しかしメモと台本は違いますので、要注意。動揺している時に文字ギッシリの台本をみても、読むべき場所を見つけるのは困難を極めます。
そこで、予め内容を箇条書きにしたメモを用意します。箇条書きならば、読むべき場所をすぐに探し出せます。
メモを見て話すときは、できるだけ堂々と話しましょう。オドオドして話すと、聴き手が心配になります。いかにも最初から準備していたように、ゆっくりとメモを取り出して話すように心がけてください。