不機嫌な顔は、しっかり印象に残る

 

10万円の指輪と100万円の指輪が飾ってあったら、「100万円の方が高級」と思う人が多いはずです。人は「高い商品は、高品質」と考えているからです。

だから高級品の値付けにはコツがあります。最初から高い値段にすることです。一度「安物」と思われてしまうと、後から値上げしたら「高い」と思われてしまうのです。
第一印象は大事なのですね。

このように最初に良い印象を与えることは大事ですが、その逆もあります。特にプレゼンでは注意が必要です。

ある年の「行く年来る年」で、名優と言われる俳優のNさんが司会をしていました。
途中で段取りの手違いがあったようです。Nさんは、カメラが向いてないと思い込んでいたのでしょう。「何やってんだよ!」とスタッフに対して怒っている姿がテレビに映りました。しかしある瞬間、Nさんはカメラに撮られていると気がつきました。さすが名優。即座に感じの良い司会者に見事に変身しました。

でもこのときの印象があまりにも強烈で、Nさんが映画やドラマでどんな素晴らしい演技をしていても、「スタッフに怒っていた気難しいNさん」というイメージが蘇ってしまうのです。

これは、私が俳優Nさんに対して、マイナスイメージが印象づけられてしまったためです。

メディアを集めたプレゼンのときも、スタッフの手違いに対して立腹したり不機嫌になる方をよくお見かけします。また、そもそもやる気があまり感じられなかったり、緊張感の無い方もいらっしゃいます。

でもその姿は確実にお客様に強い印象を残しています。そしてその印象をぬぐい去る機会は、なかなかありません。
これってとっても損ですよね。

プレゼンで不機嫌な顔は、強く印象に残ります。気をつけたいですね。