パネルディスカッションを成功させるには?

「当社のトップがパネルディスカッションに参加することになりました。良い方法はありますか?」

という質問を受けることがあります。

良いパネルディスカッションとは何なのでしょうか。
それは、聴き手の前で、対話を通じて新たな知見を生み出すことです。

ただ、これは気の合う者同士で話すだけでは生まれません。また、上手なプロの司会者や単なる有名人を呼んでも生まれません。

どうすれば良いのでしょうか?

2017年2月10日に、ライフネット生命保険の岩瀬大輔社長のプレゼンを取材してまいりました。

岩瀬さんは、東大法学部卒、ボストン・コンサルティングを経て、ハーバード・ビジネス・スクールMBA上位5%の称号「ベイカー・スカラー」を授与され、ダボス会議のヤング・グローバル・リーダーズに選ばれ、現在40歳の若さでライフネット生命保険の社長。まさに絵に描いたようなエリートです。

この日、プレゼンの後にパネルディスカッションが行われました。LINEの田端信太郎上級執行役員と、FinTechの第一人者・増島雅和弁護士がゲストに招かれていました。

岩瀬さんは相手の話を十分聞いた上で、必ず自分の意見をぶつけていました。「人前だからこの程度でやめておこう」という手加減はせず、常に直球勝負。そして、ゲストの田端さんも増島さんも、岩瀬さんの意見を真正面から受け止め、自由に意見をのべていました。
こうしてディスカッション後半に向けて次第に3人の波長が合っていき、大胆で新しい考え方が聴衆の目の前で生まれていく、充実したパネルディスカッションとなったのです。

パネルディスカッションを成功させるには、メンバーの力量を高いレベルで揃えることが必要です。パネルディスカッションは、対話による「知のセッション」です。力量がバラバラだと良いセッションができないのは、ジャズトリオの人選と同じ。相手を厳選することが重要なのです。

「知のセッション」は、プロの司会者や有名人を呼んでも生まれません。的確な人選が、このパネルディスカッションを成功に導いたのです。

詳しくは、月刊『広報会議5月号』に執筆記事が掲載されています。もしよろしければご覧ください