プレゼンが苦手な人が、一皮むける瞬間

ある新製品発表会でトップがプレゼンをしていたのを見たのですが、1年前と比較して別人のように上手になっていました。
もともと話すのは苦手な方でしたが「一皮むけた」と感じました。

そのトップに話をうかがいました。すると、

「いやぁ〜、この1年間で60回以上も人前で話しました。修羅場でしたよ」

と笑っています。

米国の有名なリーダーシップ研究機関、CCL(Center for Creative
Leadership)では、一皮むけるような仕事経験の特徴を「ハードシップ(修羅場経験)」と表現しています。

経営学者の金井嘉宏氏はこう述べています。

「一皮むけた経験をした人は、その経験を境にひと回り大きな人間、より自分らしいキャリアを磨く人間に変われる。ひと回り大きな人間になるとは、人としての器作りでもある。たとえば『社長の器だった』と言われるか『副社長止まりの器だった』と言われるかの分岐点にもなる」

修羅場が、人の器を一回りも二回りも大きくする。
だから名経営者と言われるような人ほど、修羅場の数が多いのですね。

これは、あらゆる人に共通です。一皮むけた経験は、人を脱皮させ、ひと回り大きな人間にしてくれます。
修羅場の最中は無我夢中で、とても辛いものです。でも、修羅場から逃げずに受け入れれば、人はより強靱に美しく変容することができるのです。

誰しも最初に人前で話すのは、あまり楽しいものではありません。
でもそれも受け入れて何度も話す機会を作ることで、一皮むけていくものなのです。

2022/10/25 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : nagaichika