先日、広報担当者さんからのご相談がありました。
「トップとメディアとのリレーションが上手く作れないんですよ」
メディアとのリレーション作りが上手いトップには、二つの特徴があります。
一つ目は、時間をかけること。
トップ就任後にあわててリレーション作りをしてもなかなか難しいものです。
ある通信系会社のトップは、トップ就任の部長時代から、じっくりと時間をかけてメディアと関係作りをしてきました。その結果、トップ就任直後にもかかわらず、会見後の囲みでは一歩も二歩も踏み込んだ深い内容の質問が多くでていました。
二つ目は、メディアからの質問には誠意を持って答えることです。
最近は些細なことでも「詳細は話せません」と紋切り型で答えるトップが多いように思います。もちろん話してはいけないことはいうべきではありません。しかし少しでもリスクがあれば「答えられない」と言い切っていては、メディアとの関係を作るのは難しいかもしれませんよね。
ある食品会社のトップは、普通なら回答NGの難しい質問を受けても、「話せるギリギリの範囲で、少しでも相手に満足いただきたい」と考え、ちょっとしたヒントを与えたりして回答しています。メディアへの真摯な姿勢と誠意を感じます。
メディアとのリレーションも人間の関係です。一朝一夕には出来るものではありません。時間をかけて、誠意をもって関係作りを行っていくことが良い方法だと思います。