言葉の合間に出る余分な「えー」「あー」「あのー」などを多用すると聞きづらく、気になるのものです。
大抵は、「えー」と語尾を伸ばすことから、話が引き締まらず、間延びして聞こえます。
また、のらりくらりとしてはっきり言いたくないのか、それとも迷っているように感じます。これでは、話の内容が明確に伝わりません。
そして、余分な言葉が多いとそれだけ時間を使いますから、聞いている人の貴重な時間を無駄に奪います。
そして、私が聞くほとんどのスピーチはこの「あー」とか「えー」を多用しています。
どうしても直らない方は、癖になっています。
録音を聞いていただくと「言っているなんて思わなかった」と自覚がない方もいらっしゃいます。
「それでは『えー』をストップしてみましょう」と言うと、次の言葉が出なくなってしまう方も多いのです。
いつもこれで自分のリズムを作りながら話しているためです。
しかし、このリズムは自分のためだけであって、プレゼンを吟味して聞いているお客様には何の意味もありません。
ぜひ、「えー」なしでも、自分のリズムを作って話せるようになりたいものです。
この余分な言葉をなくすだけでも、すっきりと聞きやすくなりますし、内容が迷い無く伝わります。
そこで今日は「あー」「えー」をなくす方法をお伝えしましょう。
(1)自覚すること
無意識の方が多いので、話しているのを録音して聞いてみましょう。
または、誰かに聞いてもらい「えー」を言うたびに、ベルなど何か音を鳴らしてもらったり、声をかけてもらったりしてください。
一文の中に3〜4回言っている人も多いですよ。
(2)話の内容を整理しておく
「あー」とか「えー」とか言いながら話している人は、話の内容が整理されていません。「考えないでしゃべっているのだろうか」という印象がついてしまうと残念。ある程度話の内容を整理してから話しましょう。
(3)体で語尾を止める
体を使って語尾をしっかり止めます。横隔膜という場所を使って止めると、言葉にキレが出てきて「えー」が出にくくなります。
【方法】
お腹をおさえながら、「わっはっはっは!」と”役者笑い”したり、女王様のように「お~ほっほっほっ!」と笑ったとき動くところが横隔膜です。その場所をつかんだら今度は、「皆さん、こんにちわっはっはっは!(横隔膜で切る)」と練習し、そのあと「皆さん、こんにちは(横隔膜で切る)」と、語尾を笑ったとき動いた場所で切ってください。
間合いを取るときも、すぐにお腹をダラリと休めない。そうすれば間合いは辛くなくなります。大きなインターバル以外、横隔膜は休む暇はありません。
(4)良く響く低音で深い声で話す
文章の合間の「あー」「えー」は、浅い響きの場所で発声していて、息も流れていません。
発声は、浅い声から深い声に切り替える場合「声のギア・チェンジ」をしています。声のトーンを浅いところや深いところを行ったり来たりチェンジするには、運動が伴うのです。話し始めが肝心。いったん低い声の響きに思い切りギアを入れてしまってください。気を抜かない限り「あー」「えー」の浅い響きには戻りにくくなります。
(5)話す前に息を吸う
息を吸うことで声もよくなり、間合いがとれて、余分な言葉がでなくなります。