「私がプレゼン?! 私なんてとてもとても…。あのぅ、代わりに話してもらえませんか」
こう言ってプレゼンしたがらない女性の方、よくいらっしゃいます。
ただ、これまでの多くの女性のプレゼンを見てきましたが、説得力が上がりにくいことも事実なのです。
原因は「女性特有の謙虚さ」。
謙虚過ぎる態度のため、メッセージが弱まって、伝わり難くくなるのです。
『ハーバード・ビジネスレビュー2022年5月号』に「女性は謙遜し過ぎ」との指摘が書かれていました。
謙遜のあまり表立って行動することなく、むしろ自信を喪失しているのだ。あるいは指導力が足りないと指摘を受け、たえず問題を抱えている。ただでさえ謙虚なのだから、それ以上謙虚になるべきではない。(45ページ)
では、謙虚過ぎる女性はどのようにプレゼンすればよいのでしょうか。
「女性特有の謙虚さ」は、見方を変えると、「聴き手の共感を得やすい」という強みでもあります。
そこでプレゼンでは、ストーリーを工夫することでメッセージ力を上げると、伝わりやすくなります。
共感力を示すためには、「自分しか話すことができない体験談から語り始める」ことをオススメしています。
たとえばある化粧品会社の女性役員からプレゼンのご相談を受けたときのこと。
「お客さんから『お化粧すると気持ちも元気になれる』と言われたことが忘れられない」
という体験をお伺いしました。
そこでこの役員は、プレゼンでもこの体験談から語りました。
自分の体験であれば、安心して話すことができます。カンペも必要ありません。自然と自信がにじみ出て感じられるのです。
最近は多様性が求められ、女性のリーダーも増えています。
ぜひ積極的にプレゼンの場に立ち、自信に満ちた謙虚さで伝えていただきたいと思っています。