話し上手とは何か

今の社会は話の上手い人がもてはやされます。
内容が良くても「話し下手」だとお声がかからなくなることも多いですよね。

話し下手とは、「話している内容が伝わらない人」です。
これは、必ずしも表面的な技術のことだけではありません。

たとえば、学者が難しい言葉をいくら滑舌よく話しても、一般人にはなかなか理解されませんよね。

伝えたいことを相手が理解できる言葉で伝えることができれば、その人の知恵が相手に届き、はじめて社会の役に立つのです。

ただ「伝えたいこと」はわかりにくい場合も多いものです。
人気がある人は、難しいことでも人びとの生活の感度に合わせて話すことが出来ます。話し上手とはこんな人のことです。
たとえば学者の楠木 建さん。話し上手です。著書もベストセラーになり、メディアでも人気です。

実は真実を話すだけでは、相手に伝わらないのです。
「話すこと」は、エンタテインメントの一面もあります。
まず「話すことはエンタテインメント」と考えた上で、その合間に少しずつ真実をおりまぜながら話していくことで、人びとの心に残る話ができるようになると思います。