先日の企業幹部研修で、いただいたご質問です。
「本番で言葉をつっかえずに、説得力のあるプレゼンにするにはどうしたらいいでしょうか」
とても大事な場面なのに、一度つっかかってしまうと、同じ間違いを繰り返してしまうことがよくあります。つっかかってばかりでは説得力は格段に落ちてしまいますよね。
2012年ロンドンオリンピック柔道日本代表発表記者会見では、責任者の方が普段は普通に話せている「キログラム」を言えなくなってしまいました。
そこで本日は、言葉がつっかえる理由と対策についてお伝えいたします。
まずつっかえる理由は2つあります。
①早口になっていること。
プレゼン本番で緊張すると早口になりがちです。
最初は「ゆっくり話そう」と意識していても、テンションが上がっていつのまにか早口になってしまうこともあります。
早口になると、普段は普通に話せる言葉が話せなくなる…当然のことですね。
そこで、言葉がつっかえたら、すぐに話すスピードを落とすことです。
スピードを落とせば、つっかえなくなります。
コツは、言葉を区切ったり、意識的にゆっくり話しながら「つなぎ言葉」を入れることです。
例えば「皆さん今日も頑張りましょう!」だったら、「皆さん、今日も、頑張りましょう!」の「、」の部分でしっかり区切りながら話すようにすれば、言葉をつっかえなくなります。
さらに話の合間に「いいですか?」「それで、ですね…」のような「つなぎ言葉」を差し込めば、ブレーキ効果によって、スピードを落としやすくなります。
②十分に息が吸えていないこと。
つっかえる時は、子音でつっかえることが多いのです。
子音は、息を強くはきながら発音します。
しかし息が吸えていないと強く息がはけず、子音が上手く発音できないために、つっかかってしまうのです。
息を吸えば、子音をうまく発音できるようになります。
息を吸うコツは、「間合い」をとること。
間合いがとれなければ、十分に息を吸う時間もありません。
大きく間合いをとり、しっかり息を吸えば、子音が明瞭に発音できて、つっかえることはなくなります。
間合いがとれることで、余裕が感じられるようになり、説得力も格段に高まります。
もし本番中につっかかり出したら、慌てずに「意識してゆっくり話す」「間合いをとって息を吸う」をお試しください。