「私は人前で話すときに緊張しやすく、声が震えてしまいます。ずっと声の震えが悩みで、トレーニングで自分を変えていきたいです。声の震えをおさえる良いトレーニングはありますでしょうか?」
このようなご質問をいただきました。
緊張のために人前で震えるのは大変に辛いことです。
緊張する方は大勢いらっしゃり、講演で毎回一度は必ず質問を受けます。
まず聞きたいことがあります。ご自身のプレゼンを録画、または録音したことはありますか?
ご自身の目で、「本番で自分がどのような状態になっているか」必ず確認してください。
客観的に聞いてみると、自分自身が感じているほど震えていないケースが結構あります。
なぜなら、緊張していると人は神経が研ぎ澄まされている状態となっており、実際よりすべての物事を過敏に感じすぎてしまうからです。
もし、少々声が震えていたとしても、聴き手は話し手が感じているほど気にしていませんし、ほとんどの場合気がついていません。
もう一点、録画を見て、声が十分なボリュームを保っているか、確認してください。
声が震えるのは、息が足りなくて声が小さい場合に多く見られます。
話す前に、息を吸って大きな声を出してみてください。大きな声を出せば、声楽のビブラートのように意図的に振るわせない限り、声は震えにくいものです。
普段話しているとき、声は震えていないはずですよね。
ここからが大事な点ですので録画をよく確認してください。
本番が始まって、何分以内に震えはおさまりますか?
または、震えは少なくなりますか?
震える時間を測ってください。
ずーっと震えているということはないはずです。
緊張で震えるのはとても体力がいるからです。
もし、10分激しく震えるならば、その10分は得意な話しをしてつなぎましょう。そして,震えが楽になってくるタイミングで、本題に入りましょう。
慣れている話しですと、緊張度も高くなりませんので、かなり楽に話せるはずです。
同時に、緊張に慣れていく方法も行ってください。
本番を積極的に企画し、事前に必ず「何を話すか」構成を決め、その通り話せるように準備してください。
そして、前々日までに一回はリハーサルをして、録画してください。本番の日も録画をしましょう。録画は、必ず確認してください。
今までの経験からすると、この工程を10回ほど繰り返せば、緊張はかなり改善できると思います。
その上で、ボイストレーニングを行えば、さらに自信がついてくるでしょう。