トップも人間だから、間違ってもいい

 

トップのフォローは広報の大切なお仕事。
広報にとって、会見でのトップの発言や一挙手一投足はとても気になるところですよね。

今年1月11日、「東京タワーリニューアル発表記者会見」で日本電波塔、前田伸社長のプレゼンを取材にしたときのこと。

スタッフの皆様の前田社長への気配りが際立っていました。責任者と思われる方は、社長プレゼンや質疑応答で一言一句に頷いていましたし、囲み取材ではフォローのコメントも入れていました。きっと常に近くにいる担当の方なのでしょう。

一方で、背後に立っている社員お二人も、目を見開き緊張感いっぱいの表情。緊張感が伝わったのか、記者の皆さんも徐々に静かになりました。

周囲がトップをサポートするのは良いことですが、一方で前田社長がとても慎重にお話ししたり、質疑応答で慎重に手元の答えを確認しながら読み上げている様子を見ていると、トップがもう少し自由に話せるような配慮をしても良かったのでは、と思いました。実際に囲み取材でご自身の言葉で話されているときは、とても良い表情で言葉もイキイキしていましたし、別の質問で何も見ないで答えた時は、やっと少し笑顔を見せてくれて、聞き手としてもホッとしました。前田社長は自然に話せば強みが出てくる方と感じました。

間違いを言うのはよくありませんが、トップに「間違ってはダメ」というプレッシャーをかけるのもよくありませんよね。「人間なんだから多少間違っても良いじゃないか」というくらいの余裕を持ったほうが、結果は上手くいくことが多いものです。

さらに詳しくは、「月刊 広報会議 4月号」プレゼン力診断に執筆した記事が掲載されています。もしよろしければご覧下さい。