今年最高のトッププレゼンのあの人から学んだこと

残すところ今年もあと4日。
今年も数多くのトップ会見を取材しました。

今日は、今年一番素晴らしかったプレゼンをご紹介します。

広報会議の記事では公開していませんが、私はトッププレゼンを次の6項目で5点満点で採点しています。
(6項目とは「声」「話し方」「表情と目線」「身振り手振り」「ファッション」「コンテンツ」です)

トップの平均値は3点。4点以上になるとかなりの高得点です。

連載4年目の今年、初めての満点のトップが出ました。

ソニーCEOの平井一夫さんです。
全項目で文句のつけようがなく、パーフェクトなプレゼンでした。

実は3年前にも平井さんのプレゼンを見ました。上手でしたが、本来持っている熱いパッションが伝わってこないもどかしさを感じていました。当時はソニーの業績も下降、メディアもソニー内部の方々さえも「ソニーはダメだ」と言い始める状況での社長就任。「あー」とか「えー」とかの言葉も多く出ていて、どこか自信のなさというものが感じられたのを覚えています。

しかし今年取材したプレゼンでは一変。
ご自身が「初挑戦」というテナーサックス演奏、ジョン・カビラ氏とのノリノリトーク、そして、ソニービル最後のおわかれスピーチでは、元々持っている潜在能力を全開にしての鳥肌が立つようなシャウト。

その4ヶ月前、日経フォーラム世界経営者会議でのプレゼンも、世界の著名トップを凌駕していました。フィナンシャル・タイムズの編集長の鋭い質問にも英語で堂々と渡り合い、「ついに日本にもこういう経営者が登場したか」と思わされた経験でした。

ソニーの業績を回復させたという自信が、自然ににじみ出ていました。

この3年間、平井さんは努力し、変化し、進化していたのです。
プレゼンは、日々の仕事での努力、人生の深みがそのまま表れるものだと実感しました。
このような素晴らしい場に立ち会えたことに、大きな幸せを覚えました。

2018年も、さらにものすごいスピードで世の中は変化していくはずです。現状維持ではあっという間に時代に立ち後れます。

変化対応力と進化は、トッププレゼンにも求められているのです。

今年1年間、ありがとうございました。

そして2018年もよろしくお願いいたします。

 

 

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