プレゼンで行う呼吸の方法

私自身が発声で一番気をつけていることを一つだけあげるとしたら「呼吸」です。

声を出すのだから、「声の高さ」や「抑揚」と思われるかもしれませんね。もちろん、それらのことも大事です。

しかし、一番難しいのは呼吸です。呼吸の問題は、経験を積み重ねるとより効果も上がりやすくなるのですが、同時に課題が増えてくることも大きな特徴だからです。

呼吸の基本は、横隔膜という肺の下にあるドーム型をした呼吸のための筋肉を使えるようにすることです。横隔膜を使えた呼吸ができるようにすれば、専門家が行うような難易度の高いボイストレーニングは必要ないとも言えます。

しかし一方で、難易度の高いボイストレーニング法をこなせていても、なぜか横隔膜が使えていない方が多いのも事実。これでは、一生懸命トレーニングしたとしても効果は得にくいと思います。

つまり、発声にとって「横隔膜を使えない」ということは、足腰がしっかりしてないままスポーツをするようなものです。

「息を吸う」というと、簡単なように思えますが、結構エネルギーを使います。不慣れな人が呼吸を意識しながら話すのは体力的にキツいものです。

以下に、話しながら横隔膜を使った呼吸を扱う方法を具体的にお伝えします。

 

【基本】息を吸ったときに、下腹(へそ下9センチくらいの場所を意識)を張り、張ったまま息をはいていきます。この呼吸を繰り返しながら、発声していきます。
【プレゼン時】文章ごとに、息を吸いながら話す。話しているとき、下腹はできるだけへこまさないようにする。

不慣れな状態でたくさん吸おうとすると身体が力んでしまいますので、ムリに長いセンテンスを話そうとせず、「少しだけ吸って短く話す」を繰り返してください。