No.294 効果的なプレゼン資料の作り方

「ジョブズのような、写真メインで文字が少し、みたいな資料、かっこいいですよね。こんな感じのプレゼン資料を作るコツを知りたい」

このような質問を受けることがあります。
例えば、「プレゼンテーションZen」であるような、画面全体に美しい写真、巨大な文字と短いメッセージのみの資料はプレゼンの達人を思わせます。

最近拝見したプレゼンで気になることがありました。
その方の資料は、大きな写真の中心に1行、短くシンプルなメッセージのみが書かれている美しいチャートでした。
しかし後から資料を見たとき、何の話をしていたのか思い出せなかったのです。

確かにセンスの良い写真やシンプルなメッセージはプレゼンの説得力を上げてくれます。
しかし写真に力点を置くあまりメッセージを削りすぎると、本当に伝えたい事が伝わりにくくなります。

なぜなら人の見え方はバラバラだからです。
同じリンゴでも、赤く描く人もいれば、緑を使って描く人もいます。人の認知は同じではないので、写真の印象に委ねるとメッセージがぼやけてしまいます。

そこで必要なのが、最小限の研ぎ澄まされたメッセージを考え抜いて、資料に入れることです。

ポイントは2つあります。

1つ目は、そのチャートで伝えたいインサイト(洞察)を書く。
相手に伝えたいインサイトを書かないと、そのチャートで何を言いたいのか分かり難くなります。
ただし文字をぎっしり書くのは見にくくなりますのでNG。研ぎ澄ましたメッセージに磨き抜くことです。

2つ目は、チャートのタイトルをつなぎ合わせると、ストーリーが浮かび上がってくること。
「見た目重視」で、ストーリーの流れと関係ないタイトルをつけているチャートが多く見られます。これはいただけません。そこで資料づくりの際に、全体をサムネイル表示にして、メッセージの流れが首尾一貫しているかを見ると、一目で確認しやすくなります。

プレゼンを控えている方は、ぜひこの2点を確認してみてください。

2023/06/15 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : nagaichika