このように悩んでいるリーダーの方は多くおられます。
「私が話すと、なんかみんな退屈そうにしているんです。メンバーがやる気になってくれるようなメッセージを届けて、もっと盛り上げたいんですけどね。どうすればいいんでしょうか」
「人の行動は、環境で80%決まる」と言われています。多くの人は、他者の影響を受けながら生きています。そもそも人は、組織や社会的なルールに同調して動きやすいものなのです。
不祥事が起こるのも、このためです。
もし会社組織の行動が悪い方へ向かうと、社員はその行動に同調してしまうのです。
視点を変えると、この同調的行動を上手く使えば組織を良くしていくことができます。
人が同調的に行動しやすいのならば、誰かが良い行動をしたり、良い環境を整えれば、組織は良くなっていきます。
「割れ窓理論」をご存じでしょうか?
家屋の割れた窓ガラスを放置する地域では「誰もこの地域に関心を払っていない」というサインになり、やがて他の窓も壊され、犯罪が多発しやすなる、という理論です。
1980年代に犯罪多発地域だったニューヨーク市はこの理論を応用して、落書きや違法駐車などを徹底的に取締り、治安を回復しました。
街が整えられていることで、「ニューヨーク市は犯罪に関心を払っている」というメッセージになり、悪い行動をする人は減り、犯罪も減ったのです。
また人は「威光模倣」を行います。
尊敬する上司に、いつの間にか部下が話し方や行動、服装まで似てきてしまうということがありませんか。
人は、信頼し、自分に対して権威を持つ人が成功した行動を模倣するのです。
「組織がなかなか良くならない」と嘆くリーダーは少なくありません。
まずはリーダーが率先して理想的な態度を示すことです。
そしてそのような態度を伝える上で、プレゼンは最適です。
リーダーが態度や考えを伝えるための強い影響力を持っているからです。
次回のメンバーの前でのプレゼンは、手を抜かずに、「皆にこうあってほしい」という姿を考え、自らきっちりと語ってみてはいかがでしょうか?
メッセージに影響されてメンバーのやる気が変わっていくはずです。