「最近はオンラインでのプレゼンテーションがほとんどだ」という方、多いのではないでしょうか。
対面でのプレゼンと比べて、オンラインプレゼンでは、相手に語りかけるような話し方の方が伝わりやすくなります。
オンラインでは聴き手との距離感が短いからです。
対面の場合、声が空間で響きます。聴き手は声で空気が振動するのを感じながら聞いています。
空気を振動させるような声だと、聴き手の心にダイレクトに届きやすくなります。距離感があるからこそ強みを発揮する発声方法です。
たとえば歌手が声を震わせる「ビブラート」という技術があります。これは広いホールで人工的に振動を増幅して聴き手に強い感動を与えるためです。
オンラインプレゼンでは、マイクを通してスピーカーから声が届きます。だから対面と違って空間で声を響かせることができません。そこで近くにいる人に語りかけるような繊細な表現が必要になります。
ここで効果的なのが、声に息を混ぜて感情表現をしながら話すこと。内容に合わせて強弱をつけながら息を多く混ぜたり少なく混ぜたりしていきます。
たとえば「大変でした」というのを、「いや(ぁぁ〜)、大変でした(ぁ〜)」というように表現します。
(ぁぁ〜)や(ぁ〜)で、息を混ぜて感情表現するわけですね。
ここで難しいのが、混ぜ方のさじ加減。普通の話し方では息を混ぜて話せないことが多いので、声帯が硬くなり平べったい響きの一本調子の声しか出なくなっています。そこで、まずは固くなった声帯をリラックスさせることをおすすめします。
声帯をリラックスさせる一番簡単な方法は、上を向いて話してみることです。
もし無理な発声をしていれば、発声しにくく、話しにくくなるはずです。
30秒くらいでもよいので、上を向いて話す練習をしてみてください。声帯がリラックスできるようになります。