「プレゼンやお客さんの前で話していると、声がひっくり返ってしまいます。恥ずかしいので、どうにかならないものでしょうか?」
こういった質問をよく受けます。
確かに、声が「ヒョエッ」といった感じで裏返るのは、意識してもコントロールできないため、困りものですよね。
じつは、声が裏返るのは、理由があります。
ちょっと音楽的な話になりますので、少し我慢して読んでみてください。
人は男性でも女性でも、音楽の「中間音」と言われる音の高さ(「ファ」か「ソ」の音あたり)で、発声方法を声帯が自動で調整し、チェンジします。人には高音を発声するために声の変換点があるからです。車でいうと、ギアチェンジしている感じです。
そのため、中間音から高音にかけて発声していると、声帯がどっちのギアを選んだらいいのか迷っていまい、ギアが上手く入らず声が裏返ってしまうのです
そのため、発声トレーニングをしていないほとんどの方が、必ずと言っていいほど、中間音域で声が裏返ります。上手な人は、訓練によって一定の声で発声することができるので、高い声や低い声を出していても同じように聴こえます。
ここでプレゼンに話を戻して、声がひっくり返らない簡単な方法をお伝えしましょう。
声の変わり目を避けることで、声が裏返らずに話すことができるのです。
声の高さを、声が裏返る手前までに留めればいいのです。
つまり、意識して声を少し低くしてみる。
そうすれば、声は裏返らなくなります。
「声がひっくり返る」という質問している方の話し声を聴いてみると、決まって声が高めです。
人の話し声は、大抵中間音くらいの高さです。人前で、ちょっと興奮したり、緊張したりして、高い声を出してしまうと、声の変換点に来てしまい、中間音から高音にかけてのギアチェンジが上手くいかず、声が裏返ってしまうのです。
そうすると、ただでさえ高い声がさらに高くなり、ちょうど声の変換点にきてしまい、声が裏返る、という結果になってしまうのです。
プレゼンや営業に行って、声がひっくり返るのはやっぱり恥ずかしいものですね。
ぜひ、今より少し声を低くしてみる工夫をしてみてください。声を低くすれば、落ち着きを感じさせ、説得力が増し、良いことばかりです。
「いつもより少し低くしてみよう」と思うだけでも全然違います。
ぜひお試しください。